ホームセンターで呆然…強盗対策で何を揃えるべきかわからない人がまずやるべきこと
プロのセキュリティでは何ができる?
また、高齢者の場合は、何かあったときにすぐに誰かが駆けつけてくれるような体制が確立されていると、より安心だ。実際に、「セコム・ホームセキュリティ」への需要も増加しているという。一体どんなケアをしてくれるのだろうか? セコムのホームセキュリティは、扉や窓などの開口部などに設置して屋内への侵入を検知する防犯センサーと、何かあったときに押すと警備員が駆けつけてくれる非常ボタン、さらに火災を感知する煙のセンサーが基本セットになっているシステムだ。 留守の間にセンサーが侵入を検知するとセコムの監視センターに異常信号が届き、警備員が駆け付ける。オーダーメイドのサービスで、センサーの設置場所などもそれぞれの家の実態に合わせた対応ができるので、より安心だという。高齢者には、安否などを確認できる見守りサービスもオプションで追加することができる。また、このホームセキュリティのシステムを導入している家では、玄関先などにセコムのステッカーが貼られているので、それだけでも“この家は入りにくいかも”と犯人に思わせる抑止の効果があるという声も多い(※ステッカーだけの販売はしていない)。 「万が一、侵入されてしまったときにはセコムにすぐ異常信号が届き、警備員が駆けつけます。場合によってはセコムから警察に通報も行いますので、何もない状態よりは、守られている、狙われにくい家にはなるのではないかと思います」(古山さん) 費用に関しては、その家の作りやどこを強化するかで異なるので、一律この金額とは言えないが、標準的なケースでいえば、初期費用としてかかる設備設置の工事費+保証金が約8万円、レンタルでの月額は約8千円と、思ったほど高額ではない。取材に同席した前出の防犯対策に悩んでいる編集者Aさんは、「自力で防犯しても意外と出費は多い。それなのにたいした効果が得られないのであれば、プロに任せる選択もありなのかも……」と早速、年末年始に親に相談してみたいと話していた。 かつての日本には、鍵をかけなくても、犯罪なんて起こったためしがない、と言われる平和な地域がたくさんあった。今やそんな話が夢や幻になってしまったのは寂しい気もする。どんな防犯をするか、どこまでやるかは、その家ごとの考えや予算で異なると思うが、後悔する前に、納得できる備えを家族が集まるこの時期にぜひとも話し合ってほしいと思う。
牧野 容子(エディター・ライター)