第163回芥川賞受賞会見(全文)高山羽根子さん「もうちょっと書かせていただける」
受賞が決まった今の気持ちは
司会:まず私のほうから。高山さん、受賞が決まった今のお気持ちをお話しいただけますでしょうか。 高山:どうですかね、やっぱり、本当に平たく言うと、ほっとしたというか、もうあとちょっと書かせていただけるというか、もう少し書いても、書いて大丈夫って思えることができたのが一番ほっとしました。 司会:ありがとうございます。じゃあこれから記者の方の質問のほうに移らせていただこうかと思います。ご質問のある方、挙手をしていただいた上で、そちらの質問台のほうから、今回、こういう状況ですので、質問していただければと思います。挙手のほう。それではまず、じゃあそちらの白いワイシャツの方。そちらのマイクのほうにお進みください。社名とお名前をお願いいたします。
首里城火災の影響は
ニコニコ動画:ニコニコの【タカハシ 00:09:27】と申します。受賞おめでとうございます。 高山:ありがとうございます。 ニコニコ動画:今、生放送をして、見ている視聴者からの質問を代読させていただきます。東京都、20代の女性の方からの質問です。主人公がデータを残すということに非常に腐心していると見えます。首里城が燃えてしまいましたが、この小説を書いたきっかけに、首里城が燃えたということの影響はあるのでしょうか。 高山:はい。すごく大きい1つの出来事で、ただ、書き始めたときはまだあったんです。去年の夏ぐらいで、年末ぐらいに書き終わったんですけど、書き始めて、だいぶ出来上がったときにはまだ、大きい台風が来る前で、首里城もまだあった状態だったので、書いてる途中のことだったので、逆にすごくびっくりして、仕上げられるかどうかっていうことを考えながら、でもやっぱりすごくアクチュアルな出来事だったので、これはちゃんと仕上げていかないといけないなと思って書いたのを覚えています。 ニコニコ動画:ありがとうございます。 司会:ありがとうございます。どなたか、次の。挙手をお願いいたします。ではどうぞ。そちらのほうにお進みください。