安倍首相が会見 辞意を表明(全文2)次の総裁選に影響力は行使しない
次期政権に望むことは
朝日新聞:朝日新聞の星野です。よろしくお願いします。首相にお伺いしますが、次期政権に望むこと、具体的に教えてください。そして後継候補といわれている方々の名前が挙がっておりますが、例えば岸田政調会長、石破元幹事長、菅官房長官ら、それぞれご評価があればお聞かせください。 安倍:辞めていく私があまり注文するべきではないと思いますが、次の方もまずなんといっても今の現状のこのコロナ対策に全力を尽くされることと思います。ウィズコロナ、そしてポストコロナの時代に向けて、われわれも今そのビジョンを示しているわけでございますが、そうしたものを共有していただきながら成果を出していただいきたいと。新しい日常をつくり出す中において、その中でそれぞれの方々が未来を見据えて進んでいくことができる日本社会をつくっていっていただきたいと思っています。 そして、それぞれ個別具体的な名前はあえて挙げませんが、名前の出ておられる方々はそれぞれ有望な方々でありますし、私も一緒に内閣において、あるいは党において一緒に働いたことのある方々ばかりでございますので、それぞれ政策を競い合う中においておそらく素晴らしい方が決まっていくんだろうと期待しています。 司会:それでは次の方、いかがでしょうか。それじゃあ吉浦さん。
これまでのやり方で反省すべき点は
共同通信:共同通信の吉浦です。よろしくお願いします。外交問題についてお伺いします。今し方、総理も北朝鮮による拉致問題、日露平和条約交渉、結果を出せなかったこと、痛恨の極みだとおっしゃいましたけども、第1次内閣合わせて8年8カ月の間に、この解決できなかったことについて、これまでのやり方で何か振り返って反省すべき点はなかったでしょうか。また、次の政権に向けてこうしたアプローチが望ましいですとか、期待することについてあらためてお伺いします。 それから、もう1点、今日の会見でいつも使われているプロンプターを使用されていないですけれども、これはどういったお気持ちで、こういった形で会見に臨まれたのでしょうか。 司会:吉浦さん、すいません、多くの方が待っていますので、どの質問を総理にお伺いしたいんですか。 安倍:いいです。プロンプターは、これは世界でいろんな指導者が使っているものでありまして私も使ってまいりましたが、今日はぎりぎりまで原稿が決まっていなかったということもあり、私も推敲しておりましたので、こうした形になりました。 そして拉致問題について別のやり方があったのではないかというご質問ですね。この問題、私もずっと取り組んできました。そう簡単なもちろん問題ではないから、今でも残っているわけであります。ありとあらゆる可能性、さまざまなアプローチ、私も全力を尽くしてきたつもりであります。その中で、例えばかつては日本しかこれは主張していませんでした。でも国際的にこれは認識されるようになりました。私も努力をしてきた。アメリカの大統領が北朝鮮の首脳と、金正恩委員長と1対1のテタテの場面でもこの問題について言及し、また習近平主席も言及し、そして文在寅大統領も言及する。これは今までになかったことであります。ただもちろん、それによって結果は出ていない。でも私は最善の努力をしてきた。ただただ、そう申し上げましてもご家族の皆さまにとっては結果が出ていない中において、お1人お1人と、お亡くなりになっていく。私にとっても本当に痛恨の極みであります。 常に私は何かほかに方法があるのではないかと思いながら、あらゆる、これは何をやっているかっていうことを残念ながら、外交においてはそうなんですが、特にこういう外交はそうなのですが、ご説明できませんが、考えうるあらゆる手段を取ってきているということは申し上げたいと思います。 司会:はい、それでは次の方。じゃあ、【清水 00:27:14】さん。