立憲代表選 立候補4氏が会見(全文4完)日米地位協定の改定を試みたい
寛容と忍耐の精神で向き合うことも求められる
中国については、やはりアヘン戦争以降の歴史や、この間の経済成長等で、中国には中国のいろんな思いがあると思います。しかし対外的な膨張政策や、あるいは強硬姿勢についてはたしなめる立場を取らなければなりませんし、人権等を含めて国際社会で日本の姿勢が問われますから、この点もある意味、毅然たる態度が必要でしょう。 併せて領土問題や拉致問題、これは中国を含めてアジア地域にいろんな問題がありますが、こういう個別の課題には厳しく対処しつつも、しかしアジア太平洋地域の平和と安定という大きな大義の下に、ある種、寛容と忍耐の精神を持って向き合うということも求められると思います。 泉:まず立憲民主党として、アメリカとの外交、野党外交、これのパイプをしっかり太くしていきたいというふうに思っています。当然、地位協定の見直しですとか基地負担の軽減、これをわれわれ、政権を取れば実行していこうと思うんですが、私は真摯に、かつての民主党政権のときの対米外交の反省点ということで言えば、やはりそれまでの間、政権を獲得するまでの間に信頼関係を十分に構築できていなかった、政権を取ってすぐに結果を出すことを求めてしまった、こういう問題があると思います。ですから今、ある意味、野党でありますので、この野党である時期こそアメリカの幅広い議会、そして国防総省、こういったところとのパイプを深めて、そしていざ政権を取ったときにはやはり前進をさせられるような、そういうまず準備をしていかなければいけないというふうに思っています。
政権が変わったときこそ政策を変えるチャンス
中国との関係で言うと、米中関係は行きつ戻りつのところありますけれども、やはりアメリカ側の要求によっては、わが国の多くの企業の中国との取引に規制が入る可能性がある。しかし中国との取引は非常に大きな市場であるというところで言えば、やはり日本側としては、ただアメリカの要求に応えるだけではなくて、この日本にとって中国の市場は死活的に重要であるということをしっかり主張していくこと。その米中のはざまの中で日本の役割をしっかり存在感として打ち出して、その上でわが国の権益はちゃんと守っていくという姿勢が必要だと思います。 一方でやはり人権ということは世界の中で共通の掲げる目標としてやっていかなければいけないと思いますので、いわゆる日本版マグニツキー法ですとかは、やはり進めていくべきだというふうに思います。 西村:現状では抑止力を維持しながら日米地位協定の対等という方向性に向けた改定を試みていきたいと思っております。他方で、沖縄の問題、辺野古の問題ですけれども、私は政権が変わったときこそ政策を変えるチャンスだと思っています。民主主義国家同士の話でありますので、政権交代できた暁にはその方針を、アメリカと交渉を開始したいと考えております。 それから中国との関係ですが、私は中国にとどまりませんが、世界の各国で人権が尊重される体制をつくるために日本が果たすべき役割は大変大きいと思っております。ですので、そういった観点からきちんと交渉を行っていく。それと同時に地球規模の課題、気候変動や核軍縮、それからわが国にとっても極めて重要な問題である拉致問題の解決、こういったためには、やはり連携をしていかなければいけないところが大きいと思っています。 司会:ありがとうございました。ではお願いします。