失意のワリエワが自身のSNSで現役続行&エテリコーチ“擁護”を表明も簡単にはいかない再起ロード
ドーピング違反問題に揺れ金メダルを期待された北京五輪で4位に終わり、今後の進退が注目されていたロシアのカミラ・ワリエワ(15)が21日、騒動後、初めてインスタグラムを更新して現在の心境を綴った。失意のワリエワを叱責したことで“鉄の女”の異名を持つエテリ・トゥトベリーゼ・コーチ(47)が、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長から「冷たい態度にぞっとした」と批判されるなど、大バッシングを浴びているが、「あなたがそばにいれば、守られていると感じ、どんな試練も乗り越えられる」と擁護。4年後のミラノ/コルティナ五輪に向けての現役続行も宣言した。だが、ドーピング違反問題の最終的な処分はまだ下されておらず、エテリ・コーチの責任を追及する声もあり、スンナリとは再出発できない現状がある。
「私が強くなるのを手伝ってくれてありがとう」
失意の北京五輪ではミックスゾーンでの記者からの問いかけにも応えず、花束を手に帰国したロシアの空港でも沈黙を守ってきたワリエワが自身のインスタグラムで初めてコメントを発信した。 エテリコーチ、エテリと共にコーチを務めるセルゲイ・デュダコフ氏(52)、振付師のダニイル・グレイヘンガウス氏(30)の4人で笑顔を見せて撮影された北京五輪の写真と共に、こう投稿した。 「私の最初のオリンピックはついに終わりました。アスリートの人生でこの最も重要なイベントに私を導いてくれた人々に感謝したいと思います。私のコーチ(エテリ・トゥトベリーゼ、セルゲイ・デュダコフ、ダニイル・グレイヘンガウス)は、彼らの分野の絶対的な指導の達人です。そしてトレーニングするだけでなく、自分自身に打ち勝つこと教えてくれます。これはスポーツだけでなく人生にも役立ちます。あなた方が私のそばにいると私は守られていると感じ、どんな試練の乗り越えることができます。私が強くなるのを手伝ってくれてありがとう」 そしてロシア語、英語、日本語、中国語の4か国語で、ハッシュタグ「ありがとう」を添えた。 ワリエワを指導してきたエテリコーチは、現在、世界的なバッシングの渦中にある。 ドーピング違反問題の“黒幕”として疑惑の目を向けられているだけでなく、女子シングルフリーで、まさかの転倒を繰り返してメダルを逃し、失意のままリンクを出てきた15歳の少女に対して慰めの言葉ではなく、「なぜあきらめたの?なぜ戦わなかったの?説明しなさい!」と叱責したシーンの映像が全世界に流れた。バッハ会長が、わざわざ会見で「冷たい態度でぞっとした」と言及するほど、その指導姿勢も批判を浴びた。 銀メダルを獲得したアレクサンドラ・トゥルソワ(17)も、エテリコーチに何やら罵声を浴びせ、ハグを拒否するシーンなどもあり、“エテリ軍団“の崩壊や、ワリエワとのタッグ解消も懸念されていた。だが、ワリエワは、この”エテリバッシング”を沈静化させるかのようにエテリコーチへの信頼が揺るぎないことを明かし、今後も指導を受け続けることを明言した。