シミ、シワ、かゆみ…更年期の肌トラブル対策は自律神経からアプローチ!【更年期不調をラクにする「自律神経」の整え方③】
更年期における自律神経の乱れは、シミ、シワをはじめ、乾燥・赤み・かゆみなどの肌トラブルも引き起こす。「肌だけを改善しようとするのではなく、血流をよくし、腸の位置を正しく保つなど、内臓の働きにも注目しましょう」とは、往診鍼灸師の森田遼介さん。その仕組みと、今すぐできる簡単セルフケアを教わった。 これまで使っていた化粧品が突然肌に合わなくなったり、赤みやかゆみを引き起こしたり。肌あれが増えてしまうのも、更年期と関係があるのだろうか? 「女性ホルモンが減ることで、体温を低く保つ機能がうまく働かなくなるのが更年期です。体が熱を持ちやすくなる更年期の人は、アトピー性皮膚炎に似た肌あれ症状が出ることがあります」と、森田さん。そのため、主に顔に熱を持つ状態が続く人も多いそう。 「たとえるなら、皮膚が火事を起こしている状態。火事が原因ならば、火を消す必要がありますよね。そこで必要となるのが水。ですが、更年期は皮膚表面の毛細血管まで、水分が届きにくくなってしまうのです」
背中が硬い人は、肌トラブルにつながりがち⁉
水分を運ぶ役割を果たすのは血流。この血流の巡りを良くするには、「肺」の働きがポイントになる、とも。 「呼吸により肺がポンプのように動くことで、血流は毛細血管の末端まで運ばれます。ところが、肺の後ろに位置する背中の筋肉が硬くなっていると肺の働きが妨げられてしまい、血流が滞る原因になります。顔の肌にまでしっかりと血流が届いていれば、細胞のターンオーバーも良い状態で行われるため、シミ・シワの予防にもつながります」 肌のトラブルだから、原因は肌にあるのかと思いきや! 改善のためには、背中の柔らかさと足の血流にポイントがあるのだとか。 「背中の裏にある肺には、気血(熱)を下ろす働きがあります。背中の張りは、実はリンパの流れよりも血流が関係しているんですよね。血流が悪いと、どうしても上半身にばかり熱が上がってしまうので、物を取るときも腕だけを使うのではなく、背中の大きな筋肉を動かすことを意識しましょう」 そこで森田さんに、背中と足の血流に注目した2種の簡単セルフケアを教えてもらった。