49歳で自然妊娠、50歳で出産も。アメリカでは今、40代で出産する女性が増加中… その理由とは
アメリカでは、出産時期が年々遅くなっており(初産の平均年齢は、2011年の25.6歳から2021年の27.3歳に上昇)、特に中年期に出産する女性の数が増加している。40代での妊娠にはどのような問題があるのだろうか。今回は、アメリカ版ウィメンズヘルスから実例とともにご紹介。 【写真】40歳を過ぎてからママになった21人のセレブたち ※この記事はアメリカ版ウィメンズヘルスの翻訳をもとに、日本版ウィメンズヘルスが編集して掲載しています。
49歳で自然妊娠。50歳で出産を
リサ・ウェバー(44歳・営業職)は、2004年に夫リーと再婚。前夫との間に3人の息子がいる。リーには子どもがいなかったため、彼の家族の名前を継ぎたいという思いから、2人は新しい命を迎える決意をした。だが、辛い流産を2度も経験した末、その試みを断念せざるを得なかった。 40代後半に差し掛かると、ウェバーは更年期前の症状を感じるようになり、ときには生理が来ない月もあった。妊娠の可能性はもうないだろうと考え、避妊薬もやめていた。そんな中、49歳で参加したワインテイスティングのチャリティイベントで、予期せぬ出来事が起こる。「私はワインが大好きなんですが、どれも全然美味しく感じられなかったんです」とウェバー。異常な疲労感もあり、午後9時にはその場を後にした。「家に帰って、こう思いました。今の私はお酒が好きじゃないし、信じられないくらい疲れている。もしかしたら、妊娠してるかも!」 当時は年齢のこともあり、妊娠の可能性に少し恥ずかしさを感じていたウェバーは、宝石泥棒のようにひっそりと薬局へ行き、妊娠検査薬を購入。「夫には何も言いませんでした。期待させたくなかったので」とウェバー。でも、その心配は無用だった。タイマーが鳴ると、結果ははっきりと陽性だった。「夫が最初に言った言葉は、『もう引退はできないな』でした」とウェバーは笑いながら言った。
特に40代で出産する女性の数が増加している
コロンビア大学の女性および生殖メンタルヘルス(WARM)プログラムの生殖精神科医ニコール・トチャリム博士によると、この傾向の背景には、社会経済的、感情的、そして身体的な要因がいくつかあるという。「経済的に安定していなかったことが理由の一つかもしれません」とトチャリム博士。「または、子どもを迎えるために、より深い家族関係やパートナーシップを求めていたのかもしれません。不妊治療を受けていて、ちょうどそのタイミングで妊娠が実現したというケースもあるでしょう」