大阪府・吉村知事が定例会見2月18日(全文4)入り口より出口の方が難しい
徐々に解除していくのが本来あるべき姿
だから、もともと緊急事態宣言ってなんだったんだろうというのをよく考えたときに、ステージ4からの脱却というところからスタートして、ステージ4であるからこそ営業の自由とか、そういったある意味大きな犠牲というのもお願いをしながらやっているわけですけど、そういう状態でなくなったのであれば、僕はやっぱり解除をした上で、ただ、なんでもオッケーというんじゃなくて、徐々に解除していくのが本来あるべき姿じゃないかなというのが僕の考え方です。 リバウンドが危険じゃないか。これは確かに、もし次の波が来たらどうするんだと言われたら、それは将来は予測できないですから、次の波が来たら責任取ってくれるのかって言われたときに、それは本当にそこまで言われると、誰も予測できないから本当に難しい判断になってきます。僕が思うのは、どんなに少なく抑えて、じゃあ仮にそういった日々の生活されている方を大きく犠牲を取ってもらって、どんなに抑えきったとしてもゼロにならないんだったら、そこで解除、どこかで終了するときに、ああ、もうこれ、ここまで少なくなって緊急事態終了したからええやんかという空気になって、逆にそこのリバウンドが大きくなったら、僕はそこで増えるリスクのほうが高いんじゃないかなと思うんです。緊急事態宣言で抑え込めば次の緊急事態宣言はないかのごとく言っているのは、僕はこれは違うと、甘いというふうに思っています。 なので、むしろ終わったときの終わり方も難しいし、終わったときに、次、いかに徐々に解除していくのか、感染症対策を取りながら社会経済を回すのかのバランスをいかに社会全体で取っていくのか、ここのかじ取りが非常に難しいけど、これをやらなきゃいけないと思って今、進めているというところです。
3月7日以降のほうがリスクが高いのではないか
特に僕が心配しているのはやっぱり時期なんです。3月中下旬、4月上旬って、実は1回目の緊急事態宣言やったときです。当初は検査件数、検査能力が少なかったですから、陽性者の数という意味では全然、今と比較になりませんが、あそこで波が起きたのもやっぱり事実なんですね。この1年を振り返ってみたら、やっぱりこういう、人が大きく移動するときとか、催し・イベントが大きな、国民的なものがあるときに大きな波ができてます。 そういった意味では、3月7日というのが今、向かうべき方向性として、みんなで抑えきろうという話でやっているんですけど、3月7日以降のほうが僕はリスクが高いんじゃないのかなというふうに思っているので、1週間じゃないかという議論もあるんですけど、1週間というよりは、僕はもうちょっと長いスパンで見ていると。見たときに、3月7日でウイルスがゼロになって、もうまったく何も生じないんだったら僕も3月7日までやろうってなるけど、そうじゃないので。3月7日で仮に終わったとしてもウイルスは絶対いるわけですから、そこでもうええやんかとなったときには、ちょっと僕はそっちのほうが怖いなというふうには。 3月7日以降どうしようみたいな議論がまったく今ないじゃないですか。3月7日までに抑え込んだら次の緊急事態宣言はないんだみたいな、次の緊急事態宣言を起こさないようにしようとか、いろんなそういうことの意見はあるんですけど、そんなにこのコロナウイルスは甘くないんじゃないのかなと。逆にそっちのほうがリバウンドのリスクは高いんじゃないのかなというふうに僕は思ってるんですけどね。 あとはやっぱり1日1日が大切なので、こういう状況になったんだったらいったん解除もしながら、ただ、こういう感染症対策を取っていこうって、段階的にやったほうがいいんじゃないかと。でもその判断はやっぱりみんなやりたくないんですよね、基本的に。非常に難しいから。誰かにとって正解というのはないので、この判断をすると必ず批判も伴うし、どこかで誰かがリスクテイク、どこかで誰かが判断しないといけない話だけど、それはやっぱり政治家の役割なんじゃないかなと思っていますし、大阪においては今のこの状況を見たときに、緊急事態宣言は解除して、そしてただ何も、まったく何もなくなるんではなくて、徐々に、そろりそろりと解除していきましょうと、両方が成り立つようにしていきましょうというのを、そっちの方向でかじ取りをしなきゃいけないんじゃないかと、僕はそう思っています。 司会:次のご質問をお願いします。