明後日に豪州戦…次期監督候補にメキシコ人指揮官の名前まで報じられピッチ内外で揺れる森保ジャパン…立ち直れるか?
移動日を含めてサウジアラビア戦から中4日で臨むオーストラリア戦以降へ向けて、田嶋会長は8日に広報を通じて「最後にワールドカップのチケットを取れるように日本全体でサポートしていきたい」とコメント。現体制のバックアップを公言している。 しかし、12日に日本がオーストラリアにも敗れ、同日に中国代表と対戦するサウジアラビアが勝てば両国との勝ち点差は残り6試合で9ポイントにまで広がる。 カタールワールドカップ出場権を無条件で獲得できる、グループBの2位以内に食い込むためのハードルは極めて高くなる。同時に現実的な目標をグループAの3位と対戦する、アジアプレーオフに進める3位に切り替えざるをえない状況になる。 もちろんその場合は加茂周監督を解任し、岡田武史コーチを昇格させた1997年10月以来、24年ぶりとなるアジア最終予選中の指揮官交代も不可避の情勢となる。 最悪の事態を想定したJFAは、当然ながら技術委員会を中心に動く。しかしながら真偽は別として、水面下で動いている様子が報道を介して伝わってくる状況は、オーストラリア戦へ臨む日本のメンタル面に好ましくない影響を与える。 サウジアラビア戦から約2時間半後の日本時間8日未明。ジッダ市内のホテルからオンラインでメディアに対応した、キャプテンのDF吉田麻也(33・サンプドリア)は「この負けで2位に入ればいい、というマインドでいる」と目の前の現実を受け入れた。 「1位で行っても2位で行っても、ワールドカップはワールドカップ。僕たちは巻き返さなければいけないけど、オーストラリアとサウジアラビアも追われる立場として常にプレッシャーはある。可能性がまったくゼロになったわけではない」 2位に残れるか、あるいは3位以下に甘んじるかの分水嶺に直面しているからこそ、吉田はメディアを通していい意味で開き直る意義を強調。さらにこう続けている。 「ワールドカップ本戦とアジア最終予選は別物。そのために予選は通らないといけない。そこがいま、僕たちが直面している問題。ここから大ジャンプはない。オーストラリア戦からひとつひとつ向き合い、丁寧に勝ち続けて結果をつかみ取りたい」 負ければ終わりのトーナメントを戦う覚悟で残り7試合に臨む。文字通りの背水の陣を敷くために、ピッチ上だけに集中できる状況を作り出さなければいけない。