2敗目ショック…森保監督を解任せずにW杯アジア最終予選を突破できるのか?
敵地ジッダでサウジアラビア代表に0-1で屈し、カタールワールドカップ・アジア最終予選3戦目にして早くも2敗目を喫した日本代表が8日深夜に帰国した。 前半戦の大一番が最悪の結果とともに終わった日本時間8日午前4時ごろから、ツイッター上では「森保解任」の厳しい言葉がトレンド入り。7大会連続7度目のワールドカップ出場へ黄信号が灯った非常事態で、森保一監督(53)を解任して低調な試合内容を好転させてほしいと望むファン・サポーターの投稿であふれ返った。 選手起用を含めた指揮官の手腕が疑問視される状況で、日本サッカー協会(JFA)の田嶋幸三会長(63)は引き続き森保体制をサポートしていくとコメント。大きな不安を残したまま12日には埼玉スタジアムで、サウジアラビアとともに開幕3連勝をマークし、得失点差でグループBの首位に立つオーストラリア代表と対戦する。
田嶋会長「まだ3試合終わっただけ。日本全体でサポートしていく」
ショックを引きずった選手たちを乗せたチャーター便は日本時間8日早朝にジッダを飛び立ち、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ経由で同日深夜に羽田空港へ降り立った。 勝てばサウジアラビアに勝ち点6ポイントで並べた直接対決を、バックパスを相手フォワードへわたすミスから決勝点を献上するまさかの展開の末に落とした。サウジアラビアだけでなく、オーストラリアとも勝ち点で6ポイント差をつけられた。 オーストラリアとの次戦でも敗れれば、勝ち点差は挽回がほぼ不可能となる9ポイントに広がる。来秋に中東カタールで開催される次回ワールドカップの出場権を無条件で得られる、グループBの2位以内に食い込むハードルは限りなく高くなる。 悲願の初出場を果たした1998年のフランスワールドカップから、6大会連続で紡いできた軌跡が途切れてしまうのではないか。不安と重圧が交錯するなかで、選手たちが機上の人になって間もなくして日本サッカー協会の田嶋会長がコメントした。 広報を通じて「まだ3試合が終わっただけで最終予選は7試合が残っている。ここからが本当に負けられない試合となった」と発表されたコメントは、舞台を埼玉スタジアムに変えて12日に行われるオーストラリアとの第4戦を含めて、来年3月末まで続くアジア最終予選で引き続き森保体制をサポートしていく意向が綴られていた。 「オーストラリアに勝てばこのグループが混戦になってくるので、まずは次の試合にしっかりと勝つこと、そして、絶対に諦めないこと。最後にワールドカップのチケットを取れるように日本全体でサポートしていきたい。下を向くことなく、気持ちを切り替えて、次の試合に向けて準備をして欲しい」(原文ママ) しかし、ファン・サポーターから向けられる視線は絶望感に支配されている。 日本時間8日午前2時にキックオフされたサウジアラビア戦が、失点を取り返せないまま0-1で終わった直後から、ツイッター上では「森保解任」がトレンド入り。返す刀は任命権者である田嶋会長にも、辞任を求める投稿とともに向けられた。 ロシアワールドカップ出場を決めた、2016年9月から約1年間をかけて行われた前回のアジア最終予選でも、ヴァイッド・ハリルホジッチ元監督に率いられた日本は、同じくホーム&アウェイで10試合を戦う形式のもとで2敗を喫している。 UAE代表との初戦をホームで落としたのも、オマーン代表に苦杯をなめさせられた今回と重なる。しかし、ハリルジャパンが2敗目を喫したのは、ロシア行きの切符を獲得した直後の最終戦。日本にとってはいわゆる消化試合だった。 くしくも負けた相手はサウジアラビアで、場所も同じジッダのキング・アブドゥラー・スポーツシティ・スタジアムだった。しかしながら、3試合目で早くも2つめの黒星をつけられた、今回のアジア最終予選がもたらす衝撃はあまりにも大きい。