「宣言」再延長 菅首相が会見(全文1)宣言を解除する段階には至らず
ワクチン接種回数は1日40万回から50万回に
こうした地域の結果も踏まえれば、会食事も含めた会話の際にもマスクの着用という基本的な対策が有効です。皆さんにあらためてマスク・手洗い・3密という、この3密の回避、基本的対策、いわゆる会話をする際にはマスクを着用することの重要性をご認識していただき、その徹底をお願いいたします。例え変異株であっても対策に変わりはありません。 感染を防止し、収束へ向かわせる切り札がワクチンです。世界の国々でもその効果ははっきりと現れております。医療従事者を対象とする接種に加え、ほぼ全国の市町村で高齢者への接種が開始され、接種回数は1日に40万回から50万回となり、これまでに1100万回を超える接種が行われました。全国の市町村では多くの集団接種会場と医療機関で接種が行われ、さらに先日視察をした自衛隊による大規模接種センターに加え、3つの都道府県においてすでに大規模接種センターが設置をされています。こうした関係者の皆さんのご協力の結果、全国の大多数の市区町村で7月末までに高齢者の接種を終える予定となっております。全国の自治体や医療関係者の方々には心から感謝を申し上げます。 そして多数の医療機関や接種会場が追加され、多くの都道府県で大規模接種センターを開設する動きが続々と出ております。さらに多くの企業やJリーグ、プロ野球などの施設、あるいは全国の大学から会場を提供したいというありがたい申し出をいただいております。1日も早く接種を進めて新型コロナに打ち勝つ、そうした協力の輪が全国に広がりを見せていることを実感しております。あらためて皆さんに感謝を申し上げる次第でございます。
できることは全てやる
一方で、全国の現場では打ち手の方々がまだ足りないとの声や、接種費用には上乗せ支援が必要などの意見が聞かれます。医師・看護師に加えて新たに歯科医師に接種を行っていただいており、さらに救急救命士・臨床検査技師が接種を行うことができるように、また、薬剤師が診断にご協力いただけるよう取り組んでおります。国としてはしっかりと財政支援を行います。できることは全てやります。 1日100万回を目指して日々の接種回数を増やし、まずは希望する高齢者の接種にめどを付けます。そして来月中には予約状況などを踏まえ、高齢者への接種の見通しが付いた市町村から基礎疾患がある方々を含めて広く一般にも接種を開始いたします。併せて皆さんの職場や大学でも接種を進めてまいります。十分な量のワクチンはすでに確保しております。6月末までに1億回が供給され、9月までにはさらに1億回を上回るワクチンが確保できる予定です。 東京オリンピック・パラリンピック大会については多くの方々から不安や懸念の声があることは承知しています。そうした声をしっかりと受け止め、関係者と協力しながら安全・安心の大会に向けて取り組みを進めております。具体策としては、まずは来日人数削減の徹底です。当初、18万人の計画が7万8000人と、半分以下に絞られており、さらに合理化を進めます。また、大会に参加する選手や関係者には徹底した検査とワクチンの接種が行われます。そして宿泊先を制限し、移動は専用車両に限定をいたします。一般の国民と交わることがないようにし、悪質な違反には資格剥奪を含め徹底した行動管理を行います。テスト大会も実施され、万全の感染防止に努めています。引き続きIOC、IPC、組織委員会、東京都が調整を進め、国としてもしっかりと協力して国民の命を守ってまいります。 感染を封じ込めながらワクチン接種を加速するという、これまでにない新たな挑戦に立ち向かい、一日も早く安全・安心な日常を取り戻すために内閣の総力を挙げて取り組んでまいります。私たちの力を結集すれば、必ずウイルスに勝つことができます。私自身、その先頭に立ってやり遂げてまいります。あらためて皆さま方のご理解とご協力をお願いします。私からは以上です。