「宣言」再延長 菅首相が会見(全文1)宣言を解除する段階には至らず
再延長せざるを得なくなった原因は
司会:それでは、これから皆さまよりご質問をいただきます。尾身会長におかれましては所定の位置にお進みください。ご質問の内容によりまして尾身会長にもご説明をいただきます。指名を受けられました方は近くのスタンドマイクにお進みいただきまして、所属とお名前を明らかにしていただいた上で1問ずつご質問をお願いいたします。まず、幹事社2社からご質問いただきます。共同通信の吉浦さん、どうぞ。 共同通信:共同通信の吉浦です。よろしくお願いします。東京都や関西圏に3回目の緊急事態宣言が発令されて1カ月余りが経過しました。長期化している宣言の期間をさらに6月20日まで再延長せざるを得なくなった原因や理由について、総理はどのようにお考えでしょうか。今後、感染状況が改善して宣言を解除する際に、宣言の対象地域をまん延防止等重点措置に移行する可能性があるかどうかも併せてお聞きします。 菅:今回の緊急事態宣言により、多くの都道府県において感染傾向が減少に転じており、この効果が見られていると、このように思っています。しかし東京の新規感染者数は依然として緊急事態宣言のレベルとされますレベル4の基準より高いところです。さらに、大阪などでは病床が逼迫しております。解消をするまで時間が必要だという判断をいたしました。 こうした中で、感染力が強いといわれる変異株、その影響も考慮し、十分な時間を取って、知事の要請や専門家の意見も踏まえて延長を判断いたしました。政府としては、まずは宣言の対象地域において飲食店や、お酒やカラオケの提供の停止や、テレワークの促進など、その対策を引き続いて徹底していきたいというふうに思います。その上で、その後の対応についてでありますけど、感染状況などを踏まえた上で、そこの時点で判断をしたい、このように思っています。 尾身さんもよろしいですか。
人々の協力が得られにくくなっている
尾身:それでは、今度の再延長の理由というのは、現象的にはもう総理がおっしゃったとおりだと思っております。それの背景に何があるかということで、私は3点あると思います。1つは、三度目の緊急事態宣言ということで人々の慣れということもあって、なかなか人々の協力が得られにくくなっているというのは、これはもう、1つの現実だと思います。それから2つ目は当然のことながら変異株の影響というのがあったと思います。 それから3点目は、これは少し私、強調させていただきたいんですけども、都道府県の中に時短や重点措置について検討から要請、それから実施までの時間が少し掛かってしまったということで、こうした場を、総理との会見というこの場を借りて私自身お願いを申し上げたいのは、重点措置の発令のプロセスですね、これが非常に重いプロセスになっているので、これをなんとか簡略化していただければということで、だいたい3つの理由が私は今回、あったと思います。 司会:それでは続きまして、東京新聞の清水さん、どうぞ。