大阪府・吉村知事が定例会見10月21日(全文3)府市一体で高架化を決定
保険料一律化が逆に不公平感を生まないか
毎日放送:MBSの美藤と申します。すみません、介護についてお伺いしたいんですけれども。特別区を設置された場合、介護保険事業というのは一部事務組合の管轄になるかと思いますが、保険料がこれで、区間格差はなくなるというところがある一方で、将来の推計など見ますと、高齢化率でかなり区によって差が出る可能性があるというところで、この一律の金額が逆に不公平感を生むんじゃないかというような声が一部介護関係者から上がっているようなんですが、これについてはどのように考えていらっしゃいますでしょうか。 吉村:それはまさに法定協議会や議会でも議論になって今回の案を作り上げているということです。ですので、その問題意識は認識した上で今回の案を作っています。それぞれの特別区が介護保険というのを扱ったほうが、それは料金の格差は出てきます。でもそれは人口の、いわゆる高齢化が高いところとそうじゃないところでの、むしろそっちのほうが公平なんじゃないかという意見は確かにあるんだろうと思います。ただ、協議会で議論をした結果、議会でも議論をした結果、大阪市域については高齢者の多いところ、そうじゃないところにおいて格差が、介護保険の金額の差が出るのは良くないだろうというので1組でやるという判断をし、そして僕としても、それは行政としても、それで進めていこうということでやってますので、どちらが絶対的に正しいという話じゃなくて、価値判断の問題になってくると思うんですけど、介護保険については、料金を特別区間の中で格差を設けさせないというほうを重視したということです。
一律化を重視した理由は
毎日放送:ありがとうございます。格差を設けないほうがいいというふうに至った判断の経緯というか、いろいろ紆余曲折あるんでしょうが、簡単に一言で言うと、そちらを重視した理由というのはどういったものになるんでしょうか。 吉村:それは、高齢化というのが今の大阪市域で広がっていく中で、高齢者の多いエリアとそうじゃないエリアで格差が生じるというよりは、この大阪市域における介護保険料は一体性を図るべきだという判断で一部事務組合にしたということです。そこはだから価値判断になってくるんだろうというふうには思いますが、今、この介護保険料というのは当然差がないわけですけど、エリアによって介護保険料の差が出ないようにするという価値判断を取ったということです。どちらが絶対的に正しいかと言われれば、確かに論点はあると思うんですけど、そういう判断をしたということです。 毎日放送:分かりました、ありがとうございます。もう1点なんですけれども、同じく保険、介護関係なんですけれども、介護保険事業、ニア・イズ・ベターという考え方が非常に、維新の会としても4区に分けるという上で押し出されていると思いますが、これも反対派からなんですけれども、最も身近なサービスであるべき介護保険事業というのが区によって担われないということで、ニア・イズ・ベターに反するのではないかというような声も一部上がっているんですが、これについてはいかがでしょうか。 吉村:いや、もう介護保険というのはまず国でも一定、統一して進めているところでもありますし、地域によって介護保険料に差が出るというのもあまり良くないし。もちろん介護保険に付随した高齢者の介護支援というのはいろいろ、さまざまな独自の取り組みをやったらいいと思うんですけど、基礎的なところは共通した1組でやったほうがいいだろうというふうに思っております。 毎日放送:分かりました。ありがとうございます。 幹事社:ほか、質問のある方はいらっしゃいますでしょうか。 【書き起こし】大阪府・吉村知事が定例会見10月21日 全文4に続く