大阪府・吉村知事が定例会見10月21日(全文4完)道州制の議論は進まないと思う
大阪府の吉村洋文知事は21日午後、定例会見を行った。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「大阪府・吉村知事が定例会見(2020年10月21日)」に対応しております。 【動画】大阪府・吉村知事が定例会見(2020年10月21日) ◇ ◇
都構想実現なら道州制の議論が再燃するか
日刊工業新聞:日刊工業新聞の大川です。都構想がもし実現した場合、道州制の議論が再燃するというふうにお考えでしょうか。また、中央集権型の都構想と地方分権型の道州制では性質が違うという指摘に対しては、どうお答えになりますか。 吉村:道州制がどこまで本格的になるかというのは、まだまだ僕は未知数だろうなというふうに思います。都構想が否決されたら、都構想すら可決できないのに道州制なんか絶対できるわけないし。仮に都構想が可決されたら道州制が進むかというと、僕は率直に、そんな簡単には進まないだろうなというふうに思っています。あるべき論として、やっぱり国は本当に国の役割の仕事に専念をして、道州というのはやっぱり今、国がやってる中でも、国がやらなくてもいいようなことは都道府県という単位、道州単位でやるというのは、僕はあるべき姿かなとは思います。 でも、じゃあそれ実現しようと思えば、道州制やろうよって言うのは簡単なんですけど、実現しようと思えば何が起きるかというと、都構想をやっててもこれは分かるとおり、知事の椅子をなくすわけです。県議会議員の椅子もなくすわけです。で、1つの道州というのをつくって、基礎自治体はもう少し大きな範囲にたぶん再編していくのかなというふうに思うんですけど。 なので、僕は、それはあるべき姿かなとは思うんですが、ただ、この都構想をやるだけでも反対派から強烈な反対であったり、最後はいろんなデマが出回ってる、出まくるような状況になる。これは権力、市議会議員からすれば、これ、市長は松井市長だから前向きに進めてますけど、市議会議員からするとそれは選挙区も変わるわけだし、今まで確実に当選したときも、当選、もうどうなるか分からないような選挙区割りにもなってくるわけだし。それを自分たちで決めろっていうのは、ある意味、自分で自分の腹を切って、より良い統治機構をつくるっていうのは、本当に明治維新の、幕末の志士ぐらいじゃないと、そのぐらいの覚悟のある政治家って出てこないんじゃないかなと僕は思ってます。なので進まないと、僕は正直そう思ってます。