矢野監督が「気持ちを感じない」中野に命じた”懲罰交代”は逆効果? 7連敗の阪神がトンネル脱出に必要なものは何か
確かに厳しいデータを突きつけられた。リーグ優勝を果たしたチームの開幕連敗の最長記録は1960年の大洋(現横浜DeNA)の6連敗。7連敗の時点で「優勝確率0%」となるが、これは単なる過去の結果。橋上氏も「開幕7連敗は、勝ち負けの中での連敗ではなく、イコール借金7を背負うことになるので厳しい展開となったことは確かだが、まだ7試合。青柳、ガンケルといった、当初計算していた投手が揃ってくれば、優勝へ向けて巻き返せる力は十分にある」と期待を寄せる。 そのためにも連敗地獄から1試合でも早く脱出したい。野球界の“連敗ストップあるある“は、シャットアウト勝ちか、打線の爆発とされている。これまでの阪神の開幕連敗ワースト記録である1995年の5連敗がストップしたのも東京ドームに乗り込んでの巨人戦で、先発の藪恵壹が斎藤雅樹と投げあって完封勝利。打線も4番だった新外国人のグレン・デービスが2発を放つなど爆発して7-0で勝利している。 橋上氏は連敗脱出のキーマンに9回に2ランを放った大山とまだ一発のない佐藤の2人の名前をあげた。 「投打に起爆剤が欲しい。完封リレーか、ホームラン。こういう時は、実は機動力ではない。大山は最後の打席のホームランが明日の試合につながるかもしれない。まずはトラウマを払拭するゲームを作ること。逆転勝利するような1試合でもやれば流れは変わる」 今日の先発はヤクルトとの開幕第2戦に先発抜擢され負け投手となった3年目の小川。6回につかまり4失点したが、5回までは無失点の好投を続けていた。ベンチの継投のタイミングがカギを握るだろう。マルテが足の張りで途中交代したことから大幅なオーダー変更も考えられる。 対する巨人の先発は2年目の山崎だ。彼も同じく中日との開幕第2戦に先発抜擢されたが、6回3失点でマウンドを降りて勝ち負けがつかなかった。原監督は「山崎?今度はしっかりとゲームを作り、しっかりと援護、あるいは守ることをしたい」と、なんとも不気味な意欲を燃やしていた。もし阪神が敗れて開幕8連敗となればヤクルトが1979年に記録したセのワースト記録に並ぶ。ちなみにこの年のヤクルトは広岡達朗監督が途中休養。チームは最下位に沈んでいる。 (文責・論スポ、スポーツタイムス通信社)