偏差値30台の小6男子が決めた志望校は、偏差値65。無謀な挑戦を支えたのは根性ドラマのような生活指導!?【シングルマザーの中学受験 奮闘記|全寮制中高一貫校までの道のり】
鉄拳家庭教師あらわる|勉強ができる・できない以前の話
志望校が決まったことで、少しは状況が好転するかと思いきや、まったくその兆しは見えません。 予習も復習もせず、宿題にも手をつけない日々が続いていました。期待を見事に裏切られた私は、どう手を打てばいいのかわからず、仕事への気力も失われていきました。 そんな様子を見て、会社の同僚であり頼れる相談相手でもある河田さん(60代・男性)が声をかけてくれました。「清宮さん、最近、仕事中も上の空で仕事への意欲が感じられないんですけど、何かあったんですか?」 その一言がきっかけとなり、私はたまりにたまった思いを吐き出してしまいました。「もうどうしたらいいかわからないんです。息子が勉強しないのはもちろん、生活態度もなってなくて。志望校が決まったっていうのに、全然変わらないんです!」と、半ば感情的に話しました。 すると河田さんは、少し間を置いて静かにこう言いました。 「厳しいことを言わせてもらっていいですかねぇ? あなたの息子さん、勉強ができる・できないとか、頭の良し悪し以前の問題があるんじゃないですか? 私から見ると、勉強をするための基礎力が欠けているように見えますけど… 。 そもそも、勉強というものは、毎日コツコツと辛抱強く、繰り返し繰り返しやっていくもんですよね。どう見ても、お宅の息子さん、そうしたことができているようには思えないのですが、違いますか?」 その言葉に、私は心の中で(確かにその通りだけど、他人にそこまで言われると腹が立つわ…)とムッとしながらも、何も言い返せませんでした。 すると河田さんは「清宮さん、“念願は人格を決定す、継続は力なり”という言葉をご存じですか?」と私の顔を覗き込むように問いかけてきました。 河田さんはさらに続けます。 「志望校が決まったこと自体はいいことですよね。でもね、継続ができない、あなたの息子さんには、“学力”そのものが身につかないんです。これは当たり前の話、自明の理ということです。まずは、勉強するための基礎力を鍛えることが大切だと思いますけど…」 私は一言も発することができず、俯くしかありませんでした。
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