【国会中継】安倍前首相が桜問題を説明(全文3)捜査当局は寄付に当たらぬと判断
明細を隠さなければいけない理由はない
安倍:これは、領収書については、これは今日、初めて、その領収書を出せということでございますので、この場で領収書を出せということでございましたから、それは検討させていただきたいと思いますが、明細書につきましては先ほど申し上げましたように明細書自体は私の事務所にはない。あるいは一方もちろんホテルにはあるということだろうと思いますが、ホテルは明細書を公表するということは営業上の秘密に当たるので、その前提としたものについてはお出しすることはできないということであります。 繰り返し申し上げますと、私自身が明細書を隠す理由っていうのは何もないわけでございまして、実際、差額について補填をしていたということで実際の事実について訂正をさせていただいたわけでございますが、そうしたことも含めて捜査当局が厳しく捜査をし、全ての書類に、明細書も含めて、おそらく当たった上において今回は寄付に当たらないという判断をしておられるわけでありますから、ことさらわれわれ明細を隠さなければいけない、私たちにはそういう理由はないということは申し上げておきたいと思います。 高木:辻元くん。 辻元:この期に及んで。 高木:申し合わせの時間が過ぎていますので簡潔にお願いします。 辻元:虚偽答弁を繰り返したときと同じ答弁をされています。証人喚問しかないですよ。虚偽が言えない。証人喚問を求めて新たな疑問がいっぱい出ていますよ、この収支報告書を見ても。 高木:辻元くん、申し合わせの時間が過ぎておりますのでご協力お願いします。 辻元:証人喚問を求めて終わります。 高木:次に佐藤英道くん。 佐藤:委員長。 高木:佐藤くん。
秘書による虚偽の説明をどうして信じたのか
佐藤:公明党の佐藤英道でございます。安倍前総理から「桜を見る会」前夜祭に関する、これまでの国会答弁について訂正があり、また経緯についてご説明をいただきましたが、この問題が発覚した昨年11月より総理のお立場で政治資金に関して事実と異なる答弁をしてきたこと。それも数多く繰り返されてきたことは極めて遺憾であります。また前総理から先ほど謝罪がありましたが、国民の政治への信頼は大きく損なわれたと思います。国会は当然でありますが、正確な事実に基づいて議論する場であります。その意味で今回の事態は国会の基盤を揺るがすことになりかねないものであり、立法府と行政府の関係の在り方が問われていることでないかと私は思っております。前総理が秘書やホテル側によくよく確認すれば、こうした事態は防げたはずではないでしょうか。前総理の猛省を私は促したいと思います。 一方、前総理の秘書が収支報告書の不記載により政治資金規正法違反で東京簡易裁判所に略式起訴されました。直近4年分だけで収支報告書への不記載の合計額が約3022万円になります。不記載が毎年常態化されており、規制法の趣旨を大きく逸脱する行為であると言わざるを得ません。 前総理は今回の告発に関しては不起訴となりました。それは会計処理が前総理の知らないところで行われたということではありますが、当然、私は知らなかったで済む問題ではないと思います。その上で何点か確認していきたい。第1に秘書が前総理に対して、事務所は関与していないとの虚偽の説明をし、それを受けて前総理が事実と異なる国会答弁をしてしまったということでありますが、国民から見れば前総理は本当に知らなかったのかと思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。秘書による虚偽の説明をどうして信じてしまったのか、国民に分かるようにご説明をいただきたいと思います。 高木:安倍晋三くん。 安倍:まずこの責任者、例えば地元の第一秘書でございますが、これは私の父の代から事務所で身を粉にして働いてきた人物であります。私の時代になって責任者になってもらったんですが、選挙に関わることにおいても、あるいはまた収支報告書等々についても今までまったく問題がなかった、間違いのない秘書であったわけでありまして、彼の身を粉にした今までの働きぶりによって私も当選を確保することができたんだろうと感謝しているわけでございます。