安倍前首相「事実に反するものあった」 桜問題の答弁を訂正し謝罪
安倍晋三前首相は25日午後、衆議院の議院運営委員会に出席し、自身の後援会が主催した「桜を見る会」前夜祭をめぐる国会答弁の中に「事実と反するものがあった」として訂正し、謝罪した。秘書に確認して「当時私が知り得た認識で答弁した」などと釈明し、議員辞職については否定した。 【国会中継】安倍前首相が「桜」問題を説明 答弁訂正
「費用の一部」を補てんしていた
まず安倍前首相が発言し、その後質疑が行われた。以下は冒頭発言部分の概要。 ◇ 昨日、私の政治団体である「安倍晋三後援会」の政治資金収支報告書、2017年、2018年、2019年の3年分について修正を行った。これは今般の「桜を見る会」の前夜に行われていた夕食会に関する捜査の結果、新たに判明した事実、すなわち同夕食会の開催費用の一部を後援会として支出していたにもかかわらず、記載しなかった事実が判明したことからその修正を行ったものだ。 こうした会計処理については、私が知らない中で行われていたこととはいえ、道義的責任を痛感している。深く深く反省いたすとともに、国民の皆さま、そしてすべての国会議員の皆さまに心からお詫び申し上げたい。 「桜を見る会」前夜の夕食会については、令和元年秋の臨時国会、本年の通常国会において幾度も答弁した。 安倍晋三後援会は夕食会の主催はしたものの、契約主体はあくまで個々の参加者だった。後援会としては収入もないし、支出もしてない。したがって政治資金収支報告書に記載する必要はないと認識していた。夕食会における飲食代、会費、会場費を含め、支払いは個々の参加者からの支払いで完結していた。 以上から政治資金規正法などに触れるようなことはない、といった趣旨の説明を繰り返してきた。 しかしながら、結果としてこれらの答弁の中には事実に反するものがあった。 昨日、大島衆議院議長、山東参議院議長に対し、先の本会議及び委員会において、当時の内閣総理大臣として行った答弁を正すための機会をいただきたいとの申し出を提出した。本日、国会のご配慮によりこのような機会をいただいたことに感謝する。 本日この議院運営委員会の場において、あらためて事実関係を説明し、答弁を正したいと思う。 あらためてすべての国会議員の皆さまに深く心よりお詫び申し上げる。