7月末再開のNBAで八村塁と渡邊雄太は何を目指すのか…彼らの「アンフィニッシュト・ビジネス」とは?
新型コロナウイルスの影響で日本時間3月12日から中断している米プロバスケットボールNBAのシーズンが、7月末から再開することになった。フロリダ州オーランドのウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート内での集中開催で22チームが集まり、8試合のレギュラーシーズンを戦ったあと、東西各カンファレンス8位と9位のゲーム差が4ゲーム以内であれば同2チームでプレーイン・トーナメント(8位のチームが1勝するか、9位のチームが2戦先勝するかでプレーオフ進出最後の椅子となる8位が決まる)を行い、プレーオフ(全ラウンド7回戦制)となる。NBAファイナルが第7戦までもつれ込めば、10月中旬までの戦いだ。 22チームに選ばれたのは、東西各カンファレンス8位までの計16チームと8位に6ゲーム差以内の6チーム。八村塁(22)のウィザーズは現在東カンファレンス8位のマジックに5.5ゲーム差で9位、渡邊雄太(25)のグリズリーズは西カンファレンス8位で、ともにシーズンを継続することになった。 このチャンスで八村、渡邊はそれぞれ何を目指していくのだろうか。 ウィザーズは、東カンファレンス7位で6ゲーム差のネッツ、前述の通り8位で5.5ゲーム差のマジックに8試合のレギュラーシーズンで4ゲーム差以内につけなければプレーイン・トーナメントのチャンスは与えられず、プレーオフまでの道のりは決して容易いものではない。 ただエースのジョン・ウォールが左アキレス腱断裂からのリハビリで今季全休の中、若手中心に成長することを目標としていたチームとしては、再開の22チームに入ったことは大きな成果。その要因はウォールと並んでリーダーを務めるブラッドリー・ビールの目を見張るような活躍があったことだが、故障者続出という状況の中、チャンスを与えられた若手選手が次々と秘めた力を発揮。 八村も鼠径部の故障により途中長期戦線離脱を強いられながら41試合の出場で1試合平均13.4得点、6リバウンドの活躍を見せるなど、堂々とした戦いぶりだった。 そのチームが今季プレーオフ進出、もしくはプレーオフ進出を目指せる位置にいる好チームとの対戦を経験でき、しかもプレーオフ進出の可能性もあるわけだ。 再開案のフォーマットが発表される前、トレイルブレイザーズのデイミアン・リラードが「目標を持てるものでなければプレーしたくない」と話していたが、オーランドでの戦いは単なる消化試合ではなく、プレーオフ、優勝を目指して出場チームがしのぎを削る。 もしも22チームの中に入らなければ、中断となってから来季開幕予定の12月まで約9カ月も公式戦から離れることを考えれば、非常に意味のあることだ。 その中で八村は、力強くシーズンを終えることを目指す。