カジノの街がNBAを救う? 米ラスベガスのカジノホテルMGMがNBAに「隔離シーズン再開プラン」を売り込み
米国ラスベガスで12以上のカジノホテルを展開している「MGMリゾーツ・インターナショナル」が、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて、シーズン中断中のNBAに試合場所、宿泊ホテルを提供し、一極に隔離した環境でのシーズン再開プランを提案したことが明らかになった。ニューヨークタイムズ紙を筆頭に複数のメディアが報じたもの。 スクープしたニューヨークタイムズ紙によると、MGMリゾーツが、NBA、WNBAに提案したのは、全チームのコーチ、選手、スタッフ、家族、メディアの中継スタッフらをすべてラスベガスストリップのワンブロックに集めて隔離封鎖。そこをキャンパス化して、無観客でテレビ放送を主体にした公式試合をすべて行うというプランだ。 具体的な場所としては、ラスベガスストリップの南端にありマンダレイ・ベイ、フォーシーズンズ、デラノの3つのホテルが繋がり、計4700の客室があるマンダレイ・ベイ・リゾートが、その中心。これらは、客室の清掃や、食事などのサービス提供を担当するスタッフが滞在するルクソールホテルと通路で繋がっていて、完全隔離が可能だという。 また選手、家族、スタッフらは、シーズンが終わるまでの期間、施設内のレストラン、ラウンジ、スパなどを使用でき、もちろん、カジノでギャンブルを楽しむこともできる。隔離、封鎖されることによるストレスを解放し、家族とのリラックスした時間も提供できるとのことだ。 MGMリゾーツが所有するホテルのイベント会場は、ボクシングのビッグマッチが行われる聖地として知られ、マンダレイ・ベイは、プロボクシングのWBA世界バンタム級スーパー、IBF世界同級王者の井上尚弥(大橋)が、4月25日に3団体統一戦を行うはずの会場だった。 同ホテルにあるホールは、WNBAのラスベガス・エースが本拠地としている場所でもあり、ここには、最大24のバスケットボールコートが建設可能。そのうちの5つをテレビ中継の公式試合用に使用し、残りは練習に使う。ラスベガスでは、NBAが例年、開幕前にネバダ大学ラスベガス校のキャンパスにあるトーマス&マックセンターでサマーリーグを開催しているが、そのアリーナの使用案も計画に含まれているという。