東京五輪1年延期は中断NBAの日本版ドリームチーム候補、八村塁、渡邊雄太らにどんな影響を与えるのか?
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で延期が決まっていた2020年東京五輪が来年7月23日から8月8日の会期で開催されることが正式決定した。バスケットボールの東京五輪日本代表候補であるNBAウィザーズの八村塁をはじめ、アメリカのプロでバスケットに取り組んできたグリズリーズの渡邊雄太、NBAの下部Gリーグ、レジェンズに所属する馬場雄大ら3選手への影響を考察してみた。 最初に安倍首相とIOC(国際オリンピック委員会)のトーマス・バッハ会長の電話会談で延期が発表された米時間24日に八村はインスタグラムとツイッターにこう投稿している。 「僕はアスリートとしてコンペティターであり、今年の夏のオリンピックで日本を代表する事をとても楽しみにしておりましたが、今回東京五輪が2021年に延期になった事を理解しサポートしています。世間は現在非常に厳しいチャレンジに直面し、今は皆さんの健康と安全が第一優先だと思います。オリンピックの全アスリートは来年に向けて世界中のファンの為に素晴らしいパフォーマンスをするモチベーションを持ち、世界がこのパンデミックを乗り越えた後、僕は自分の母国での素晴らしい祭典になると信じています。皆さん、それを実現するように一丸となりこれからも頑張りましょう!」 八村がゴンザガ大時代の3年間で、世界最高峰で通用する選手となるまでに成長できたのも、NBAのルーキーシーズンで大方の予想を上回る活躍が出来るほど努力を続けられているのも、自らの「NBAで長く活躍する選手になりたい」という目標があると同時に東京五輪があったことは大きかったはずだ。 3月はじめには、「やっぱりオリンピックをどうしてもやりたいというのは、僕らとしてもあります」と話していた。 しかし、その後、アメリカでも状況は一変。米時間11日にNBAジャズの選手が新型コロナウイルスに陽性反応を示したことでNBAが即シーズン中断を決定。米4大スポーツの中でも人気の高いNBAの同判断を皮切りに全米大学体育協会(NCAA)が“マーチマッドネス”と呼ばれ全米が熱狂するバスケットトーナメントの中止を決め、米大リーグ(MLB)も開幕延期を発表、オープン戦を中止しトレーニングキャンプ施設から撤退するなどスポーツ界の動きが完全にストップ。 終わりの見えないパンデミックに五輪への不安は高まるばかりで、延期の決定は、年齢や調整の問題など選手によってさまざまな捉え方がある一方で、気持ちをリセットできる機会となったのではないだろうか。