ACLの秋春制導入でJリーグも議論再燃か?!
今回の変更はバーレーン出身のハリーファ会長のもとで、中東勢のシーズンに合わせた決定にも映るが、代表チームとしてはポジティブに受け止められるという。 ヨーロッパ視察を終えて24日に帰国し、一夜明けたこの日に指定待機先からオンラインでメディアに対応した日本代表の森保監督は個人的な意見と前置きし、さらに「ACLがそうなることは日本のシーズンも影響される」と仮定した上でこう続けた。 「ヨーロッパのシーズンとACLのシーズンが同時期に行われるのは、すごくいいことだと思っています。現状では日本国内の選手とヨーロッパの選手が戦っているシーズンが異なっているので、同じになれば選手たちのコンディションの把握や、コンディションおよびチーム作りなど、監督の仕事においては非常にありがたいと思います」 中国、サウジアラビア両代表に連勝した、直近のカタールワールドカップ・アジア最終予選でもチーム全体のコンディション調整に苦慮した。森保監督が続ける。 「国内組はオフ明けで試合をしなければいけなかったし、ウインターブレークがあったにしても、海外組はシーズン中で非常にいい状態でした。そうしたコンディションのばらつきを調整するのは非常に難しいところがあったので、チーム作りのマネジメントを考えれば、(秋春制が)アジア全体にもつながっていけばいいかなと思っています」 もっとも、Jリーグが現状の春秋制のままならば、ACLに挑むクラブは難しい舵取りを余儀なくされる。おそらくはACLのグループリーグが終わった段階で日本のシーズンが終わり、移籍などで選手が入れ替わるシーズンオフやキャンプでの始動をはさんで、新チームのもとで決勝トーナメント以降を戦わなければいけない。 川崎フロンターレ、横浜F・マリノス、浦和レッズがグループリーグから、ヴィッセル神戸がプレーオフから臨む今シーズンのACLも、グループステージは東、西地区ともに4月スタートだが、東地区はラウンド16(4月開催)、準々決勝、準決勝(8月開催)に対し、西地区はラウンド16から2023年2月に一気に開催され、決勝だけが来年2月19日に西地区のホームで第1戦が、同26日に東地区のホームで第2戦が行われる。 11月中旬から開催されるカタールワールドカップの日程が考慮され、今年1月に入って急きょ変更された。ACL制覇を合言葉にする日本勢が勝ち進んだ場合、シーズンをまたぐために異なるチーム構成で臨まなければいけない事態も生まれる。 こうした状況を受けて、4期8年を務めた村井満チェアマンに代わって第6代チェアマンに内定した北海道コンサドーレ札幌の野々村芳和会長は、日本サッカー協会(JFA)も加わって長く議論されてきたシーズン移行問題に関して持論を展開している。 「いままでもリーグで議論してきたなかでいくつかの課題があり、それらをクリアしていかなければ前に進めないという状況下で、外的な要因としてACLの日程などが変わってきています。そういうことも含めて、日本のサッカーにとって何が一番大切かというスタートラインに立って考えていかなくてはいけないと思っています」