ACLの秋春制導入でJリーグも議論再燃か?!
アジアサッカー連盟(AFC)は25日、春秋制で実施されているAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の大会方式を、2023年から秋春制に変更すると発表した。 ヨーロッパの主要リーグやチャンピオンズリーグに、シーズンの開始時期や移籍期間を合わせることで、加盟国の各クラブが優秀な指導者や選手を獲得する機会を増やす狙いを込めたと、AFCは改革の意図を公式ウェブサイト上で説明した。 日本代表の森保一監督は代表監督の立場から、ヨーロッパとACLのシーズンが同期され、アジア各国のリーグにも波及する状況をポジティブに受け止めた。しかし、春秋制のJリーグではシーズン途中でACLを戦う陣容が変わることも予想されるため、一度は見送られた秋春制移行をめぐる議論が再燃する可能性も出てきた。
ACLが2023年から9月開幕、4、5月決勝の日程に変更
アジアのクラブ王者を決めるACLの大会方式が、大きく変わることが決まった。 前身のアジアクラブ選手権から大きく衣替えされ、アラブ首長国連邦(UAE)のアル・アインの優勝で幕を閉じた2003年大会から、ACLは原則として2月もしくは3月に開幕し、11月に決勝が行われる春秋制で実施されてきた。 Jリーグと同じシーズンのもとで、日本勢は2007年と2017年の浦和レッズ、2008年のガンバ大阪、2018年の鹿島アントラーズと、韓国勢の6度に続き、サウジアラビア勢とともに2位で並ぶ4度のACL制覇を勝ち取ってきた。 これが2023年から一変され、ヨーロッパの主要リーグやクラブ王者を決めるUEFAチャンピオンズリーグと同じく9月に開幕。年をまたいで4月もしくは5月の決勝で幕を閉じる秋春制に変更されることが、25日にAFCから発表された。 改革のメスはACLのスケジュールだけに入れられたわけではない。 外国人枠も現行の[国籍を問わない3人+アジア国籍の1人]から、2023-24シーズンからは[国籍を問わない5人+アジア国籍の1人]へ拡大。累積警告に伴う出場停止処分も、イエローカードを2枚もらった選手から3枚もらった選手へと緩和された。 2013年から現職を務める、バーレーン出身のサルマーン・アール・ハリーファAFC会長が昨年11月のAFC実行委員会で提示。急ピッチで正式決定に至った改革を、AFCは公式ウェブサイト上で「アジアのクラブサッカーの歴史に導入される、最も画期的な機能強化策」と位置づけた上で、その意図をこう説明している。 「アジアのトップクラブはヨーロッパと同期されたシーズンと移籍ウィンドウのなかで、能力の高い指導者や選手と契約できる機会が従来と比べて改善される。さらに年間のクラブ試合数がより均一化されることで、代表チームの試合数とのバランスも保たれる」 広大なアジア大陸の地域性が考慮され、現状のACLは東西で分かれて開催され、決勝でのみ東西のクラブが対峙する。このうち日本や韓国が所属する東アジア勢は春秋制で、中東勢の西アジア勢は秋春制でそれぞれ国内リーグを戦っている。