「はやぶさ2」カプセル内に砂 JAXA会見(全文1)夢にまで見た小惑星のサンプルが手元に
豪州でガスを取り出し簡易分析
澤田:では今日の説明ですが、私、サンプラー【(18:16~18:24 無音)】できることを私自身もうれしいですし、大変光栄に思っております。われわれのチームは豪州で回収したカプセル、カプセルの関連機器ですね。それを回収したのちに、中からサンプルの入ったサンプルコンテナを分解をして、まずいち早く豪州でガスを中から取り出して、簡易的な分析をするというところになりました。 そのうちに日本にサンプルコンテナを輸送しまして、サンプルコンテナをキュレーションのクリーンチャンバーに接続する、そういった準備作業を別途行ってきておりまして、先週クリーンチャンバーに接続したところでした。この週にそのクリーンチャンバーの中でサンプルコンテナを開けて、中のサンプルの実際に入っている小さな容器のサンプルキャプチャーと呼ばれるものがあるんですけれども、それを開けて、中を直接確認するというところを、今日にかけてやることになっています。その一連の作業の計画を報告したいと思います。 この計画ですけども、公開されていますけれども、回収現場で、サンプルコンテナに組み込まれているインスツルメントモジュールと呼ばれるものを回収したところの写真になります。この金属製の特殊なボックスに入れてヘリコプターでQLFまで運びました。そのうち、ここからサンプルの入ったサンプルコンテナというものを分解して、外しました。それが真ん中の写真になりますけれども、これはサンプルコンテナの下側ですね。
リュウグウ由来のガスがあると判断
底面側を上に向けて置いているところなんですけれども、こういった【ジグ 00:20:16】を使っていろんなテープとか、そういったものを外してきれいにしたのちの、右下の、現地にQLFというクリーンブースを建てて、ちょっとした実験室のようなものを設置したんですけども、その中でガス採取装置とわれわれが呼んでいる特殊な装置ですね、そこにこのサンプルコンテナを接続して、中のガスを取り出すということを実施しました。そのガスは日本に持ち帰るために、そのガスサンプル用のタンクにためたのちに、質量分析というものを実施してきました。 それがカプセルを回収した次の日の12月7日に行ったんですけども、さらに輸送したあと、相模原の、相模原キャンパスに来たあとも、どうしてもサンプルコンテナの中でガスがまだ発生しているように思えましたので、12月10日、11日にかけて同じような質量分析というものを行ってきました。 【****デスネ 00:21:34】、以下、3点挙げておりますけども、まずは地球外試料キュレーションセンターでの分析結果が、われわれが豪州で最初にやった分析結果の結果と同じ傾向を示しているということが分かりました。またその分析結果により、サンプルコンテナは金属の特殊なシール機構を使って完全にガスも密閉するんですけれども、その封止が設計どおりに行われていて、地球の大気の混入がわれわれが目指していたレベル、そのレベルよりも十分低く抑えられているということも分かりました。つまりは地球の大気はほとんど入ってないということですね。 さらにサンプルコンテナ内では豪州のガスを回収したあとも、こちらで分析をしてみると、同じような結果が出てきます。これはもう来る過程、この作業の過程で、実はサンプルコンテナの中のガスというものを一度、真空装置で引いて、きれいな状態にしています。その上でさらに出てきたガスを分析しても、同じようなもの結果が出ているということなので、これはサンプルから脱ガスしたものだということを【キャ**テン 00:22:52】しております。これをもって、サンプルコンテナの中にはリュウグウ由来のガスがあると判断をいたしました。 こういった地球外、特に宇宙からガスを直接封止して、サンプルリターンしたということは世界初だというふうに考えております。以上がガス採取、ガス分析の報告になります。では続いて、その後の【*****00:23:21】ます。次、お願いします。