「はやぶさ2」カプセル内に砂 JAXA会見(全文1)夢にまで見た小惑星のサンプルが手元に
津田プロマネからのメッセージ
司会:はい、大変申し訳ございませんでした。続きまして、登壇者の紹介を続けさせていただきます。サンプリングチームメンバー初期分析揮発性物質チームリーダー、九州大学准教授、岡崎隆司さまでございます。続きまして、JAXA宇宙科学研究所、地球外物質研究グループグループ長、臼井寛裕でございます。 臼井:臼井です。よろしくお願いします。 司会:それでは早速ですが、本日の記者会見の内容のご説明をさせていただきます。それではよろしくお願いいたします。 吉川:はい、先ほどは失礼しました。マイクの【ミフト 00:10:46】が入りませんでした。「はやぶさ2」プロジェクトの吉川です。では今日は非常に喜ばしいご報告ができるんですが、この場にプロマネの津田がおりません。津田にはあらかじめビデオメッセージを準備してもらいましたので、まずはプロマネの津田からのメッセージを皆さんにお流ししたいと思います。では画面を共有いたします。はい、それではご覧いただけますでしょうか。ビデオのほう、流したいと思います。 津田(VTR):「はやぶさ2」プロジェクトマネージャ、津田です。記者会見にご参加いただき、ありがとうございます。12月6日に無事地球帰還した「はやぶさ2」のカプセル、オーストラリア、ウーメラの地で回収されたあと、現地回収チームの手で即座に日本のキュレーション設備に搬入され、約1週間掛けてカプセルを開封する作業を続けてきましたが、このたびその中に明らかにリュウグウで採取された砂が相当量入っているということが確認できました。さらに、豪州での即時の分析と、日本に帰国してからの分析でわれわれはリュウグウ由来の気体も採取できていたことを確認いたしました。これで「はやぶさ2」はサンプル・リターン・ミッションを完全完遂できたことになります。計画してから10年以上、打ち上げてから6年、私たちが夢にまで見た小惑星の砂、地球外の天体のサンプルが今、私たちの手元にあるのです。 今日、この大きな科学的節目となる機会に、プロジェクトの科学代表として、プロジェクトサイエンティストの渡邊先生、そして現場で開封作業を一生懸命してきたサンプラーチームとキュレーションチームのメンバーから説明させていただく機会を設けました。私自身もずっと心血を注ぎ、やり遂げた先がこのような大成果につながり感無量です。この大きな大きな成果と、私たちの喜びをぜひ共有できればと思います。 吉川:はい。ではこのあと、資料に基づいてご説明をいたしますが、最初に渡邊先生ですね、プロジェクトサイエンティスト渡邊先生から一言いただきたいと思います。渡邊先生、よろしくお願いいたします。