宮崎での震度6弱受け、初の南海トラフ巨大地震「注意」 冷静に緊張感持って備えの再確認を
4月17日深夜に豊後水道を震源とする震度6弱の地震が起きているが、この時のMは6.6で基準より0.2少なく調査に入らなかった。
気象庁は今回の地震のMが「M6.8程度以上」の条件に該当するために地震発生から間もなく評価検討会を招集。2時間弱の審議の結果、後発地震の可能性が高まったと判断した場合に出す「巨大地震警戒」ではないものの、危険度が一定程度想定される「巨大地震注意」と判断した。 「警戒」は発生後の避難では間に合わない恐れがある住民を対象に1週間程度の「事前避難」を求めるが、「注意」はこうした具体的な行動を求めない。
29都府県707市町村に避難準備呼びかけ
総務省消防庁は8日午後、臨時情報「巨大地震注意」の発表を受け、南海トラフ巨大地震の防災対策推進地域に指定されている29都府県707市町村に対して、避難態勢の準備などを住民に呼びかけるよう求める通知を出した。
この通知では「今後1週間程度、平時よりも後発地震の発生する可能性が高まっていることを踏まえ、地域住民に迅速に(情報を)伝えるとともに、避難態勢の準備などの呼びかけをお願いする」としている。
防災対策推進地域は南海トラフ地震が起きた際、震度6弱以上の揺れなどが想定される地域。29都府県とは茨城、千葉、東京、神奈川、山梨、長野、岐阜、静岡、愛知、三重、滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山、岡山、広島、山口、徳島、香川、愛媛、高知、福岡、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄。
岸田文雄首相もメディア各社の取材に「地震への備えの再確認と(南海トラフ)地震が発生したらすぐに避難できる準備をしてほしい」と述べた。その上で「無用の混乱を避けるためにいわゆる偽情報の拡散などは絶対に行わないようにしてほしい」とも強調している。 消防庁や岸田首相が言及する「避難態勢の準備」のはっきりした定義はない。それだけに今回の臨時情報「注意」は制度開始以来初のケースだけに戸惑いも広がった。