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柳原三佳

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ノンフィクション作家・ジャーナリスト

報告

見解私は11月12日、被告人への尋問を大分地裁で傍聴しました。すでにさまざまなメディアでも報じられていますが、当時19歳だった被告は初心者にもかかわらず高性能車を購入し、一般道で時速170キロ前後の速度を出して超高速アタックを繰り返していました。高速道路でも時速200キロ超の速度を複数回出していたことを認めています。つまり、超高速度での違反走行の「常習者」でした。その先には必ず大事故が待っていたはずです。被告は超高速度に「快楽」を感じていたとのこと、一種の依存症だったのではないかと思います。あの尋問を聞いた裁判員や裁判官の表情があの言葉から一変したように感じました。超高速での走行を繰り返した行為はうっかり過失ではない…、本判決は危険運転を認めました。しかしまだ確定したわけではありません。反省と謝罪の言葉を口にしていた被告がこの判決に対してどのような対応をするか、しっかり見ていきたいと思います。

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  • 上西一美

    日本事故防止推進機構理事長/株式会社ディ・クリエイト代表

    提言危険運転の認定となりましたが、今後は、明確な基準を設けるべきでしょう。 速度に関しては、1.5倍とか…続きを読む

  • 星周一郎

    東京都立大学法学部教授

    解説危険運転致死罪の成立が認められましたが、「進行制御困難」に関する従来の解釈の枠は維持したうえで、道路…続きを読む

コメンテータープロフィール

柳原三佳

ノンフィクション作家・ジャーナリスト

交通事故、冤罪、死因究明制度等をテーマに執筆。著書に「真冬の虹 コロナ禍の交通事故被害者たち」「開成をつくった男、佐野鼎」「コレラを防いだ男 関寛斉」「私は虐待していない 検証 揺さぶられっ子症候群」「コレラを防いだ男 関寛斎」「自動車保険の落とし穴」「柴犬マイちゃんへの手紙」「泥だらけのカルテ」「焼かれる前に語れ」「家族のもとへ、あなたを帰す」「交通事故被害者は二度泣かされる」「遺品 あなたを失った代わりに」「死因究明」「裁判官を信じるな」など多数。「巻子の言霊~愛と命を紡いだある夫婦の物語」はNHKで、「示談交渉人裏ファイル」はTBSでドラマ化。書道師範。趣味が高じて自宅に古民家を移築。

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