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碓井真史

碓井真史認証済み

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社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC

報告

見解動物は本能で産み、人間は文化の中で子を産んできた。「産めよ増えよ地に満ちよ」。どの文化圏でも子供は繁栄と幸福の象徴だった。「子宝にも恵まれ」は幸福な夫婦を表す定型文だった。 今では、子育ての苦労ならどれほど述べても良いが、子育ての喜びは、うっかり述べれば叩かれる。 結婚に関しては、恋愛結婚する人の数は、昔とそれほど変わらないとする調査もある。見合結婚が減った分、結婚数が減ってしまった。 人類の存続、国家や民族の存続は、どれほど意味があることだろうか。SF映画なら、主人公は命をかけて人類を守る。しかし現実は、社会の役割よりも個人の生活を重視するようになった。命がけで子供を産み、大金をかけて育てる理由が見当たらなくなってしまった。 現代日本人の自信のなさも影響している。夫婦仲良く、経済的にも豊かで、そして「完璧」な子育てができる自己効力感を持てない。本当は、完璧でなくとも良いのだが。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 荒川和久

    独身研究家/コラムニスト/マーケティングディレクター

    見解695年後の心配に意味はないが、少なくとも30年後までは既に決定している。今生まれた子は70万人もい…続きを読む

コメンテータープロフィール

碓井真史

社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC

1959年東京墨田区下町生まれ。幼稚園中退。日本大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(心理学)。精神科救急受付等を経て、新潟青陵大学大学院臨床心理学研究科教授。新潟市スクールカウンセラー。好物はもんじゃ。専門は社会心理学。テレビ出演:「視点論点」「あさイチ」「めざまし8」「サンデーモーニング」「ミヤネ屋」「NEWS ZERO」「ホンマでっか!?TV」「チコちゃんに叱られる!」など。著書:『あなたが死んだら私は悲しい:心理学者からのいのちのメッセージ』『誰でもいいから殺したかった:追い詰められた青少年の心理』『ふつうの家庭から生まれる犯罪者』等。監修:『よくわかる人間関係の心理学』等。

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