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梅原淳

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鉄道ジャーナリスト

報告

補足山陽新幹線の広島駅-博多駅-博多南駅間256.4km(建設した距離)のうち、トンネルは136.4km、橋梁は19.0km、高架橋は54.2kmで、残る46.8km、全体の18%が盛土または斜面を切り取った切土の区間です。盛土・切土区間は豪雨で斜面の崩壊が発生する恐れがあり、山陽新幹線では極力盛土・切土区間を減らしましたが、その延長、割合は新大阪駅-広島駅間306.5kmでは 25.6km、全体の8%であるのと比べると、広島駅-博多駅-博多南駅間はルート設定上の都合で増えています。  豪雨の被害を受けやすい東海道新幹線での経験から、山陽新幹線の盛土・切土は改良され、たとえば盛土の勾配は垂直長1に対して水平長1.5から垂直長1対水平長1.8が標準となり、盛土が高い場合は下の部分ほど勾配を緩く築きました。それでも豪雨では斜面の排水が追い付かず、運転規制を行わなければならないのが実情です。

コメンテータープロフィール

1965(昭和40)年生まれ。大学卒業後、三井銀行(現在の三井住友銀行)に入行し、交友社月刊「鉄道ファン」編集部などを経て2000年に鉄道ジャーナリストとして活動を開始する。『新幹線を運行する技術』(SBクリエイティブ)、『JRは生き残れるのか』(洋泉社)、『電車たちの「第二の人生」』(交通新聞社)をはじめ著書多数。また、雑誌やWEB媒体への寄稿のほか、講義・講演やテレビ・ラジオ・新聞等での解説、コメントも行っており、NHKラジオ第1の「子ども科学電話相談」では鉄道部門の回答者も務める。2023(令和5)年より福岡市地下鉄経営戦略懇話会委員に就任。

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