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梅原淳

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鉄道ジャーナリスト

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筆者(梅原淳)が専門とする鉄道にはATS(自動列車停止装置)という安全装置があり、作動することで信号冒進に伴う事故を未然に防ぎます。「ATSの作動」で言えるのは、事故が起きなかったという事実だけです。事実と評価とを混同させたい人のような言い方をしたいのであれば「成功」となります。  今回の先進光学衛星「だいち3号」の打ち上げは、安全装置が作動した結果実施されなかったとの事実だけがあり、定義されてもいない失敗という言葉を当事者は使うべきではありません。「だいち3号」の計画自体を打ち切ったとか、打ち上げは行われたが、そのために犠牲者が生じたのが「失敗」と定義されるのならば、今回は該当していないとわかるでしょう。  なお、当記事では記者の独善がよいこととして記されています。客観性がなく自分だけが正しいと考えるとの意味であれば論外で、このような人はいますぐマスメディアの世界から退場すべきです。

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同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 鈴木一人

    東京大学教授/地経学研究所長

    多くの議論が間違っているのは、ロケットを打ち上げるというのがミッションではなく、衛星を軌道に投入する…続きを読む

コメンテータープロフィール

1965(昭和40)年生まれ。大学卒業後、三井銀行(現在の三井住友銀行)に入行し、交友社月刊「鉄道ファン」編集部などを経て2000年に鉄道ジャーナリストとして活動を開始する。『新幹線を運行する技術』(SBクリエイティブ)、『JRは生き残れるのか』(洋泉社)、『電車たちの「第二の人生」』(交通新聞社)をはじめ著書多数。また、雑誌やWEB媒体への寄稿のほか、講義・講演やテレビ・ラジオ・新聞等での解説、コメントも行っており、NHKラジオ第1の「子ども科学電話相談」では鉄道部門の回答者も務める。2023(令和5)年より福岡市地下鉄経営戦略懇話会委員に就任。

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