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富坂聰

富坂聰

認証済み

拓殖大学海外事情研究所教授

報告

解説党籍剥奪は中央委員会総会で確定される。軍の規委が調べに入ったのが昨年8月31日なので「時間がかかった」との見方もあるが、3中全会の日程が決まらなかったことも考慮すべきだ。党籍剥奪は「刑事裁判」開始の宣告。現状、「職権を利用して自分と他人の利益をはかった」など汚職が「報告」に記載され、それ以上の罪には触れられていない。本当に何が問題だったのか。分かるのは裁判の開始を待たなければならない。起訴状のなかで4番目に指摘される罪こそがこの事件の「個性」。この段階で具体的な指摘がないのは通常運転で当たり前。ちなみに周永康事件の場合の4番目は「機密漏洩」だった。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 益尾知佐子

    国際政治学者/九州大学大学院比較社会文化研究院教授

    補足党籍剥奪は中国では政治的死刑に相当する重い処分です。ただ、罪の中身はほとんど公開されていません。それ…続きを読む

  • 高口康太

    ジャーナリスト、翻訳家

    補足スパイ容疑、不倫隠し子容疑なども取り沙汰されましたが、今回はその容疑はあげられていません。過去の高級…続きを読む

コメンテータープロフィール

富坂聰

拓殖大学海外事情研究所教授

1964年愛知県生まれ。北京大学中文系中退後、『週刊ポスト』記者、『週刊文春』記者を経て独立。ジャーナリストとして紙誌への寄稿、著作を発表。2014年より拓殖大学教授。

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