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坂東太郎

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十文字学園女子大学非常勤講師

報告

解説なぜ「自民・宮沢税調会長」が「釈然としない」と言ったらニュースになるかというと長らく自民党税調が実質的に来年度の税制改正大綱をまとめてきた凄い組織だったから。秋口当たりから経済部や政治部が非公開の会議内容を聞き出そうと必死になります。  自民党税調とは組織上は総裁の下にある政務調査会にいくつか置かれた調査会の1つに過ぎません。しかしそこには税制を知り尽くしたベテラン(俗に「インナー」と称される)が配置されて独立組織のように振る舞ってきました。苦々しく思う同党国会議員もいるものの特に増税に関しては自ら口に出すと不人気な話題なのでインナーに委ねておくのが得策という計算もあって黙っています。  とはいえ与党第1党の1部局に過ぎない党税調が差配するのは非民主的という批判もされてきました。少数与党に転落して以前のような力を失い「苦言」を呈しているあたり弱体化を示す一幕とも解せます。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 門倉貴史

    エコノミスト/経済評論家

    見解税制調査会が壁の引き上げに消極的なのは、財源が見当たらないというのが大きな理由だが、所得税・住民税の…続きを読む

  • 白鳥浩

    法政大学大学院教授/現代政治分析

    解説選挙で政治は変えられるという、一つの成果だ。 少数与党になったから、自民党の税調を飛び越えて議論が進…続きを読む

コメンテータープロフィール

坂東太郎

十文字学園女子大学非常勤講師

十文字学園女子大学非常勤講師。毎日新聞記者などを経て現在、日本ニュース時事能力検定協会監事などを務める。近著に『政治のしくみがイチからわかる本』『国際関係の基本がイチから分かる本』(いずれも日本実業出版社刊)など。

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