見解トランプ氏はこの右耳を貫通したという銃撃直後に、顔に血を流しながら力強く右手拳を突き上げたり、演説舞台から移動直前に冷静に「靴を履かせてくれ」とシークレットサービス(SP)に話したりしている。この映像を観た少なからぬ視聴者は、トランプ氏が肝っ玉が座っている人物で、有事のリーダーとしてふさわしいと思ったことだろう。その一方、バイデン大統領はこのところ、健康や体力、氏名の言い間違えなどの問題で、そのヨレヨレぶりに心配の声が高まっている。このため、今回のトランプ氏銃撃事件をきっかけに、米民主党内ではバイデン氏の米大統領選挙戦からの撤退圧力がぐっと高まるかもしれない。力強さをアピールしたトランプ氏は銃撃事件を契機に、米国民の同情を集めつつ、11月の大統領選をぐっと有利に進めていくとみられる。 日本政府はトランプ政権の再誕生を前提に、ますます抜かりなく準備対策を整えておくべきだろう。
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コメンテータープロフィール
英軍事週刊誌「ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー」前東京特派員。コリアタウンがある川崎市川崎区桜本の出身。令和元年度内閣府主催「世界青年の船」日本ナショナルリーダー。米ボルチモア市民栄誉賞受賞。ハフポスト日本版元編集長。元日経CNBCコメンテーター。1993年慶応大学経済学部卒、2004年米コロンビア大学大学院ジャーナリズムスクールとSIPA(国際公共政策大学院)を修了。朝日新聞やアジアタイムズ、ブルームバーグで記者を務める。NK NewsやNikkei Asia、Naval News、東洋経済、週刊文春、論座、英紙ガーディアン、シンガポール紙ストレーツ・タイムズ等に記事掲載。
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