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重見大介

重見大介

認証済み

産婦人科専門医 / 公衆衛生学修士 / 医学博士

報告

産婦人科医として心強い研究報告です。女性が妊娠中にコロナワクチン(mRNAワクチン)を接種していた場合、生後6ヶ月未満の赤ちゃんがコロナ感染症で入院するリスクが大幅に減るというもの。 小さな赤ちゃんを感染から守るための非常に有効な手段と言えます。 妊娠中にワクチン接種すると、最長で6ヶ月間母乳に抗体が含まれていたという研究報告も出ています。今回の報告では、妊娠初期より後期に接種した方が児の予防効果が高かったとされ、また妊婦さん自身も妊娠後期の感染ではより早産等のリスクが高まるため、妊娠中期〜後期の早めに接種ができると良いのかもしれません。初期に初回接種してもブースターを含めれば赤ちゃんへの予防効果は期待できそうです。 なお、接種で流産や死産、早産などは増えないと大規模データでわかっています。日本でも妊婦さんは予防接種法に基づく「努力義務」の対象と決定したので、ぜひ接種をご検討ください。

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同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 紙谷聡

    小児感染症専門医、ワクチン学研究者

    この研究の著者の一人としてコメントします。今回の研究で妊婦さんがコロナワクチンを打つとワクチンが対象…続きを読む

コメンテータープロフィール

重見大介

産婦人科専門医 / 公衆衛生学修士 / 医学博士

「産婦人科 x 公衆衛生」をテーマに、女性の身体的・精神的・社会的な健康を支援し、課題を解決する活動を主軸にしている。現在は診療と並行して、遠隔健康医療相談事業(株式会社Kids Public「産婦人科オンライン」代表)、臨床疫学研究(ヘルスケア関連のビッグデータを扱うなど)に従事している。また、企業向けの子宮頸がんに関する講演会や、学生向けの女性の健康に関する講演会を通じて、「包括的性教育」の適切な普及を目指した活動も積極的に行っている。※記事は個人としての発信であり、いかなる組織の意見も代表するものではありません。

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