Yahoo!ニュース

紙谷聡

紙谷聡

認証済み

小児感染症専門医、ワクチン学研究者

報告

この研究の著者の一人としてコメントします。今回の研究で妊婦さんがコロナワクチンを打つとワクチンが対象外となる6ヶ月未満の赤ちゃんの入院を61%防げることがわかりました。また、コロナで入院した乳児の84%がお母さんのワクチンは未接種でした。さらに妊娠20週より以降にワクチンを打つと赤ちゃんへの予防効果は80%まで上がりましたが、だからといってあえて20週以降までワクチン接種を待つ必要はないと考えます。なぜなら本研究は3回目のブースター接種した妊婦は含まれていないからです。つまり妊娠初期にワクチン打ったとしても妊娠後期にブースターを接種(2回目から最低5ヶ月空けて[日本は直に6ヶ月]になるため期間は限られますが)をすれば赤ちゃんにいく抗体は増えることが期待されますので早く打ったからといって心配する必要はありません。むしろお母さん自身を守るためにはワクチン接種はどのタイミングでもとても重要です。

こちらの記事は掲載が終了しています

参考になった368

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 重見大介

    産婦人科専門医 / 公衆衛生学修士 / 医学博士

    産婦人科医として心強い研究報告です。女性が妊娠中にコロナワクチン(mRNAワクチン)を接種していた場…続きを読む

コメンテータープロフィール

紙谷聡

小児感染症専門医、ワクチン学研究者

エモリー大学小児感染症科助教授。日本・米国小児科専門医。米国小児感染症専門医。富山大学医学部を卒業後、立川相互病院、国立成育医療研究センターなどを経て渡米。現在、小児感染症診療に携わる傍ら、米国立アレルギー感染症研究所が主導するワクチン治療評価部門共同研究者として新型コロナウイルスワクチンなどの臨床試験や安全性評価に従事。さらに米国疾病予防管理センター(CDC)とも連携して認可後のワクチンの安全性評価も行っている。※記事は個人としての発信であり組織を代表するものではありません。

関連リンク(外部サイト)

紙谷聡の最近のコメント

  • 紙谷聡

    小児感染症専門医、ワクチン学研究者

    解説記事のタイトルの通り、子どもをRSウイルスから守る予防接種は本当に小児科医にとって待望のワクチンです…続きを読む

    こちらの記事は掲載が終了しています

  • 紙谷聡

    小児感染症専門医、ワクチン学研究者

    このCDCと全米各地のこども病院等の共同研究は、臨床試験で得られていた小児へのファイザー製新型コロナ…続きを読む

    こちらの記事は掲載が終了しています