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佐藤丙午

佐藤丙午認証済み

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拓殖大学国際学部教授/海外事情研究所所長

報告

補足選挙における対立候補に対する人格攻撃は、現職が挑戦者に対して行うものというより、挑戦者が現職の信頼性を削るために行う戦術と思っていたが、2020年のトランプ、2024年のハリスと、2回連続でそれを見せられると、考え直す必要があるように思う。 確かにトランプ大統領が2020年の選挙の際に見せた抵抗は、2000年に民主党のゴア氏が見せたフロリダ州での投票の見直しの際に、最後まで抵抗することなく「民主主義を守る」ことを目的に敗北を受け入れた事例に比べると、候補者の資質として問題があるのも事実である。 ただ、その上で2024年の共和党候補に選ばれたのだから、ハリス氏が資質を問題とする根拠はともかく、その批判は、トランプを選出したプロセス自体に対する侮辱とも受け取られかねない。 選挙における人格攻撃の「汚さ」は、政策論議を無効にする。

コメンテータープロフィール

佐藤丙午

拓殖大学国際学部教授/海外事情研究所所長

岡山県出身。一橋大学大学院修了(博士・法学)。防衛庁防衛研究所主任研究官(アメリカ研究担当)より拓殖大学海外事情研究所教授。専門は、国際関係論、安全保障、アメリカ政治、日米関係、軍備管理軍縮、防衛産業、安全保障貿易管理等。経済産業省産業構造審議会貿易経済協力分科会安全保障貿易管理小委員会委員、外務省核不拡散・核軍縮に関する有識者懇談会委員、防衛省防衛装備・技術移転に係る諸課題に関する検討会委員、日本原子力研究開発機構核不拡散科学技術フォーラム委員等を経験する。特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)の自律型致死兵器システム(LAWS)国連専門家会合パネルに日本代表団として参加。

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