鷹、和田毅の“電撃引退”発表 日米165勝、「松坂世代」最後の1人…午後5時から会見
球団は来季契約の意向も…日本シリーズ終了後に意思伝える
ソフトバンクは5日、和田毅投手が今季限りで現役を引退することを発表した。球団は来季も契約する意向を示していたものの、43歳のベテランは22年間の現役生活に自らピリオドを打つことを決断。“松坂世代”で唯一の現役選手として走り続けた左腕は、NPB通算160勝(日米通算165勝)をマークした。同日午後5時に引退会見を開く。 【写真】明石コーチはダイエーユニ、甲斐、周東らも…和田の会見にサプライズ登場 和田は島根・浜田高で3年夏の甲子園に出場し、ベスト8に進出。早大へ進むと、4年間で東京六大学の歴代最多記録を更新する通算476奪三振をマークした。2002年ドラフトの自由獲得枠でダイエーに入団。1年目からローテの一角を担い、14勝をマークして新人王に選出された。2年目以降も先発の柱として活躍し、ルーキーイヤーから5年連続で2桁勝利をマーク。2010年には17勝で最多勝とMVPに輝いた。翌2011年には16勝をマークし、同年オフに海外FA権を行使してオリオールズと契約し、メジャーリーグに挑戦した。 渡米1年目のスプリングトレーニングで左肘の違和感を訴えて離脱すると、5月にはトミー・ジョン手術を受けた。術後約1年で実戦に復帰したものの、メジャー昇格の機会はなく、オフには自由契約となった。カブスに移籍して迎えた2014年は13試合に先発して4勝をマークしたが、2015年はスプリングトレーニング中に左太ももを故障。登板はわずか9試合に終わり、再び自由契約となった。 2016年に5年ぶりにソフトバンクに復帰すると、15勝をマークして最多勝、最高勝率のタイトルを獲得した。2018年は左肩の故障で1軍登板なしに終わるも、2019年に4勝、2020年には8勝をマークして復活。42歳で迎えた2023年も開幕ローテに入り、4月5日のオリックス戦で球団最年長記録となる42歳1か月で勝利投手となった。5月24日の日本ハム戦では通算2000投球回も達成し、8勝をマークした。 今シーズンも小久保裕紀監督から開幕ローテ入りを通達されていたものの、怪我の影響もあって出遅れた。今季初先発となった5月6日の日本ハム戦で初勝利をマークし、同22日の楽天戦でも7回無失点と好投したが、その後は怪我もあって状態が上がらず、ファームでの調整が続いた。ポストシーズンでのリリーフ起用を見据えて、シーズン終盤には中継ぎで戦列に復帰。だが、10月1日のオリックス戦で左股関節を痛めて途中降板し、10月13日に行われた実戦形式の練習で再び左股関節付近を負傷。ポストシーズンでの登板は叶わず、シーズンを終えていた。 和田は西武やソフトバンクなどでプレーし、メジャーリーグでも活躍した松坂大輔氏と同学年で、「松坂世代」最後の1人として懸命に腕を振り続けた。真っすぐな人柄で多くの選手に愛されてきた左腕が、惜しまれながらもユニホームを脱ぐ。
Full-Count編集部