見解メネシスへの賛成・反対は別にして、フェミニズムの活動でないことだけは確かだと思います。 フェミニストとは、女性に対する不平等の解消を訴え、男女平等を求める人達のことです。メネシスは、女性のほうが賃金が低く出世も難しい問題、家事や育児の分担が多い問題など、ほとんど全く語っていません。男女平等の社会の実現に必要な、とても大切な問題なのに。 彼女達の訴えは、フランス人女性(白人)が、イスラム教徒の性暴力にさらされているという内容です。 個人的には、このようなものの言い方を公にすると、真っ先にイスラム教徒の男性ではなく、女性がヘイト暴力の被害にあうのではないかと心配です。女性の誰一人として被害にあってほしくありません。 「右派フェミニズム」とは、メネシス活動家の自称です。フェミニズムの根っこが大変強いフランスで、この自称に賛成する人はどのくらいいるのか、言葉は変化するという意味でも関心があります。
コメンテータープロフィール
フランス・パリ在住。追求するテーマは異文明の出会い、平等と自由。EU、国際社会や地政学、文化、各国社会等をテーマに執筆。ソルボンヌ(Paris 3)大学院国際関係・欧州研究学院修士号取得。駐日EU代表部公式ウェブマガジン「EU MAG」執筆。元大使のインタビュー記事も担当(〜18年)。編著「ニッポンの評判 世界17カ国レポート」新潮社、欧州の章編著「世界で広がる脱原発」宝島社、他。Association de Presse France-Japon会員。仏の某省機関の仕事を行う(2015年〜)。出版社の編集者出身。 早稲田大学卒。ご連絡 saorit2010あっとhotmail.fr