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内田良

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名古屋大学大学院教育発達科学研究科・教授

報告

関係者にはただひたすらコストばかりが大きく、その効果はほとんど感じられないという無駄の象徴のような制度が、ようやく終わります。 一方で記事にあるとおり、免許更新制度は「発展的に解消する」とされており、その先には「新たな研修制度の創設」が目論まれています。それが結局のところ、強制的な官製研修として、教員を数日間にわたって拘束するものだとすれば、何の意味もありません。 学校の働き方改革については、まずは国自身が教育現場に課しているさまざまな業務を削減すべきです。その意味では、今回の制度改変は、国自身は現場への直接的な負荷を減らしたようにも見えます。でも結局たとえば、新たな研修制度として教育委員会が免許更新制度講習と同等の研修を提供するとなれば、看板をかけかえただけの悪質な改革とも言えます。免許更新制度廃止の「その先」を注視していく必要があります。

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同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 末冨芳

    日本大学教授・こども家庭庁こども家庭審議会部会委員

    そもそもなぜこのような制度を導入したのか、経緯の振り返りと再発防止策も必要です。 政治主導・規制改革…続きを読む

  • 嶋崎量

    弁護士(日本労働弁護団常任幹事)

    教員の皆さんから評判の悪かった免許更新制。時間はかかったが、来年度末に廃止されるのは、喜ばしいことで…続きを読む

コメンテータープロフィール

内田良

名古屋大学大学院教育発達科学研究科・教授

学校リスク(校則、スポーツ傷害、組み体操事故、体罰、自殺、2分の1成人式、教員の部活動負担・長時間労働など)の事例やデータを収集し、隠れた実態を明らかにすべく、研究をおこなっています。また啓発活動として、教員研修等の場において直接に情報を提供しています。専門は教育社会学。博士(教育学)。ヤフーオーサーアワード2015受賞。消費者庁消費者安全調査委員会専門委員。著書に『ブラック部活動』(東洋館出版社)、『教育という病』(光文社新書)、『学校ハラスメント』(朝日新聞出版)など。■依頼等のご連絡はこちら:dada(at)dadala.net

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