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西山隆行

西山隆行

認証済み

成蹊大学法学部政治学科教授

報告

補足連邦制を採用する米国では、刑事法も州により異なります。多くの州が死刑を廃止あるいは執行停止している中で、テキサス州は単独で、他の全ての州が執行する数を合計したのよりも多くの死刑を執行しています。 なお、連邦政府は死刑制度は合衆国憲法修正第8条が禁じている残虐で異常な刑罰に当たるとの解釈から死刑を実施しないとの立場を示しています(歴代政権の中でトランプ政権だけは異なる解釈をとりました)。連邦裁判所は、修正第8条の規定は州政府には適用されないという判断をとってきたので、州政府は死刑を実施することが可能だと考えられています。米国の世論は、全体としては死刑の実施に賛成する声の方が強いです。

コメンテータープロフィール

西山隆行

成蹊大学法学部政治学科教授

専門は比較政治・アメリカ政治。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了、博士(法学)。主要著書に、『〈犯罪大国アメリカ〉のいま:分断する社会と銃・薬物・移民』(弘文堂、2021年)、『格差と分断のアメリカ』(東京堂出版、2020年)、『アメリカ政治入門』(東京大学出版会、2018年)、『アメリカ政治講義』(ちくま新書、2018年)、『移民大国アメリカ』(ちくま新書、2016年)、『アメリカ型福祉国家と都市政治―ニューヨーク市におけるアーバン・リベラリズムの展開』(東京大学出版会、2008年)などがある。

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