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米大統領選挙の仕組みと二大政党の特徴 #専門家のまとめ

西山隆行成蹊大学法学部政治学科教授
(写真:ロイター/アフロ)

2024年米大統領選挙の第一回候補者討論会が6月27日(日本時間では28日)に実施されます。討論会を前に、大統領選挙の仕組み、二大政党の特徴について、確認しておきましょう。

ココがポイント

▼二大政党の候補は予備選挙・党員集会で決まります。候補を最終的に確定するのが全国党大会です。

米大統領選挙の各党候補者はいかに決まるか?(Wedge Online)

▼財政保守・社会的保守・軍事的保守にトランプ派が加わり、共和党は混乱の度を増しています。

トランプ党と化した米国共和党 歴史と現状(Wedge Online)

▼民主党は穏健派と左派の対立を乗り越えて団結することができるのか?

米民主党はなぜ、対立が頻発しているのか(Wedge Online)

エキスパートの補足・見解

2024年大統領選挙は2020年の再戦となり、候補は共に大統領経験者です。20年大統領選の討論会が相手候補の発言を遮っての批判合戦となったことの反省から、今回は対立候補の発言中はマイクが切られることになりました。時間管理も厳格に行うことになりそうです。両候補ともに討論会に向けての準備に余念がないようですが、単なる悪口合戦ではなく、政策論争を期待することはできるのでしょうか?各候補の立場を知るためにも、二大政党の基本的なスタンスなどを確認しておく必要がありそうです。なお、YouGovが発表した世論調査によると、討論会を踏まえて投票先を変える可能性があると回答した割合は9%だそうです。

成蹊大学法学部政治学科教授

専門は比較政治・アメリカ政治。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了、博士(法学)。主要著書に、『〈犯罪大国アメリカ〉のいま:分断する社会と銃・薬物・移民』(弘文堂、2021年)、『格差と分断のアメリカ』(東京堂出版、2020年)、『アメリカ政治入門』(東京大学出版会、2018年)、『アメリカ政治講義』(ちくま新書、2018年)、『移民大国アメリカ』(ちくま新書、2016年)、『アメリカ型福祉国家と都市政治―ニューヨーク市におけるアーバン・リベラリズムの展開』(東京大学出版会、2008年)などがある。

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