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西山隆行

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成蹊大学法学部政治学科教授

報告

補足米国には現在およそ1100万人の不法移民が存在するとされています。トランプが勝利した2016年大統領選挙以後、移民問題は二大政党の対立争点と見做される傾向が強まりましたが、元々は両党内部に移民擁護派と批判派が存在します。バイデンが政権発足時に難民受け入れに積極的な姿勢を示してから、家族で違法に越境して難民申請するタイプの不法移民が急増しました。テキサス州知事らが国境周辺地域の不法移民を大都市部に移送する作戦を取り始めてから民主党内でも不法移民批判が強まりました。 ちなみに共和党とトランプが不法移民の移送に熱心というイメージが強いですが、月当たりの強制退去処分数が最多記録を持っていたのは、実は民主党のオバマ政権でした。バイデン政権がその数字を上回ったということです。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 石川智久

    日本総合研究所 調査部長/チーフエコノミスト

    補足現在、欧米諸国では移民問題への反発が強くなっており、それが極右政党の台頭等につながっています。欧米で…続きを読む

コメンテータープロフィール

西山隆行

成蹊大学法学部政治学科教授

専門はアメリカ政治。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了、博士(法学)。主要著書に、『アメリカ大統領とは何か:最高権力者の本当の姿』(平凡社新書、2024年)、『混迷のアメリカを読み解く10の論点』(共著、慶應義塾大学出版会、2024年)、『〈犯罪大国アメリカ〉のいま:分断する社会と銃・薬物・移民』(弘文堂、2021年)、『格差と分断のアメリカ』(東京堂出版、2020年)、『アメリカ政治入門』(東京大学出版会、2018年)、『アメリカ政治講義』(ちくま新書、2018年)、『移民大国アメリカ』(ちくま新書、2016年)、『アメリカ型福祉国家と都市政治』(東京大学出版会、2008年)など。

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