見解「過度」の多様性の見直しが進んでいるという所がポイントです。アイデンティティ重視派によるアプローチが行き過ぎたという認識を持つ人々がいるため、反発が起きているということです。米国社会に多様性がもたらされたこと自体については世論の多くも賛成しています。その水準から比べれば、日本ではまだまだ多様性が認められていないということになりそうです。「日本も多様性を推進する必要はない」というような誤った結論を導かないようにしないと、米国企業との取引の場などで批判される可能性があります。
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コメンテータープロフィール
専門はアメリカ政治。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了、博士(法学)。主要著書に、『アメリカ大統領とは何か:最高権力者の本当の姿』(平凡社新書、2024年)、『混迷のアメリカを読み解く10の論点』(共著、慶應義塾大学出版会、2024年)、『〈犯罪大国アメリカ〉のいま:分断する社会と銃・薬物・移民』(弘文堂、2021年)、『格差と分断のアメリカ』(東京堂出版、2020年)、『アメリカ政治入門』(東京大学出版会、2018年)、『アメリカ政治講義』(ちくま新書、2018年)、『移民大国アメリカ』(ちくま新書、2016年)、『アメリカ型福祉国家と都市政治』(東京大学出版会、2008年)など。
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