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西山隆行

西山隆行認証済み

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成蹊大学法学部政治学科教授

報告

見解民主的な過程を経て行われた選挙結果を認めず、暴力でそれを覆そうとした事件が民主主義を体現するとされる米国で起こったことは世界に衝撃を与えました。しかし、米国の共和党支持者の間では、正当な選挙結果はトランプ勝利なので、真の勝者であるトランプを大統領にするための行動は民主主義を守る行動だったという認識が一般化しているようです。そのような状況でトランプが勝利したので、恩赦をしない選択肢はないでしょう。民主政治を支える選挙管理などの制度に対する認識も党派性を帯びてしまうと、このような事態が発生します。政治的に異なる立場の人とも対話して相互理解を深める状況を作ることが、世界的に求められているように思います。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 安部かすみ

    ニューヨーク在住ジャーナリスト、編集者

    見解先日のバイデン大統領による実の息子ハンター氏の恩赦に続き、トランプ次期大統領のこの意向も予想はしてい…続きを読む

  • 前嶋和弘

    上智大学総合グローバル学部教授

    補足善悪の判断はひとまず置いておけば「既定路線」。選挙公約であり、そのために準備を続けています。

コメンテータープロフィール

西山隆行

成蹊大学法学部政治学科教授

専門はアメリカ政治。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了、博士(法学)。主要著書に、『アメリカ大統領とは何か:最高権力者の本当の姿』(平凡社新書、2024年)、『混迷のアメリカを読み解く10の論点』(共著、慶應義塾大学出版会、2024年)、『〈犯罪大国アメリカ〉のいま:分断する社会と銃・薬物・移民』(弘文堂、2021年)、『格差と分断のアメリカ』(東京堂出版、2020年)、『アメリカ政治入門』(東京大学出版会、2018年)、『アメリカ政治講義』(ちくま新書、2018年)、『移民大国アメリカ』(ちくま新書、2016年)、『アメリカ型福祉国家と都市政治』(東京大学出版会、2008年)など。

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