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溝口紀子

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スポーツ社会学者、教育評論家

報告

補足地域部活動の移行に関しては、市町村ごとに抱える課題が多種多様であり、一概に「教本」となるようなモデルケースが存在しないのが現状です。そうした中、神戸市では部活動を学校から完全に切り離し、スポーツ団体や地域クラブへの移行が進められることとなりました。地域のスポーツ団体やクラブにおいては、指導者人材の確保、スポーツ施設の優先予約や減免措置、さらには学校から施設への移動手段の確保など、課題は山積しています。こうした課題に対し、教育委員会が単に地域団体に「丸投げ」するのではなく、学校と地域クラブがどう連携を図っていくのか、その仕組みづくりや指導・監督を引き続き担う責務があります。 また、忘れてはならないのが、部活動にはスポーツだけでなく文化活動も含まれている点です。地域クラブやスポーツ団体が文化部の支援体制をどう構築し、教育委員会と連携していくのか、その動向を注視していく必要があります。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 末冨芳

    末冨芳認証済み

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    日本大学教授・こども家庭庁こども家庭審議会部会委員

    見解神戸市の部活動地域移行は、教員が部活動をしなくて済む方式であり、生徒が習い事のように近隣地域での放課…続きを読む

  • 上原伸一

    ノンフィクションライター

    見解このニュースに接し、すぐに思ったのは受け皿のことです。受け皿であるクラブチーム、私の専門である野球も…続きを読む

コメンテータープロフィール

溝口紀子

スポーツ社会学者、教育評論家

1971年生まれ。スポーツ社会学者(学術博士)日本女子体育大学教授。公社袋井市スポーツ協会会長。学校法人二階堂学園理事、評議員。前静岡県教育委員長。柔道五段。上級スポーツ施設管理士。日本スポーツ協会指導員(柔道コーチ3)。バルセロナ五輪(1992)女子柔道52級銀メダリスト。史上最年少の16歳でグランドスラムのパリ大会で優勝。フランス柔道ナショナルコーチの経験をもとに、スポーツ社会学者として社会科学の視点で柔道やスポーツはもちろん、教育、ジェンダー問題にも斬り込んでいきます。著書『性と柔』河出ブックス、河出書房新社、『日本の柔道 フランスのJUDO』高文研。

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