Yahoo!ニュース

溝口紀子

溝口紀子認証済み

認証済み

スポーツ社会学者、教育評論家

報告

補足パリ五輪では、阿部詩選手は悔し涙を流しながら畳を後にしました。誰よりもその悔しさを感じているのは本人でしょう。ロス五輪に向け、気持ちを新たに再挑戦してほしいと願っています。 日本はこれまで52kg級でメダルを逃したことがないほど得意な階級ですが、今回の結果は柔道の国際化が進んでいる証でもあります。阿部選手を破り金メダルを獲得したのは、ウズベキスタンのディヨラ・ケルディヨロワ選手。彼女はウズベキスタン初の柔道金メダリストであり、団体戦でも韓国の上位階級選手に圧勝するなど、その実力は際立っています。 ロス五輪に向け、まずは古傷のケアに注力し、上の階級の外国人選手と対戦しても互角に戦えるフィジカル強化が求められます。その上で、力強い選手への組み手や間合いの技術を磨くことが、阿部選手の課題となるでしょう。

コメンテータープロフィール

溝口紀子

スポーツ社会学者、教育評論家

1971年生まれ。スポーツ社会学者(学術博士)日本女子体育大学教授。公社袋井市スポーツ協会会長。学校法人二階堂学園理事、評議員。前静岡県教育委員長。柔道五段。上級スポーツ施設管理士。日本スポーツ協会指導員(柔道コーチ3)。バルセロナ五輪(1992)女子柔道52級銀メダリスト。史上最年少の16歳でグランドスラムのパリ大会で優勝。フランス柔道ナショナルコーチの経験をもとに、スポーツ社会学者として社会科学の視点で柔道やスポーツはもちろん、教育、ジェンダー問題にも斬り込んでいきます。著書『性と柔』河出ブックス、河出書房新社、『日本の柔道 フランスのJUDO』高文研。

溝口紀子の最近のコメント