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市川衛

市川衛

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医療の「翻訳家」

報告

見解著名人の方がお亡くなりになったことをきっかけに、その死因とされた「心不全」について解説した記事です。 ご本人は80歳を超え、最近は表舞台に出ることも少なくなったとされています。そこから心臓だけでなく、身体の様々な部分が弱っていただろうと推定されます。いわば「老衰」に近い形で亡くなっていた可能性もあると考えられますので、死因をある一つの病名に収れんさせることで「それさえ防げていれば死を免れた」かのように伝えることの賛否は議論されるべきと考えます。 そもそも、それが有名人であろうとなかろうと、厳粛に取り扱われるべき他者の「死」という出来事について、メディアが事実の報道を超えてコンテンツを派生させ、それをプラットフォームが拡散するという状況が正当な論理に基づいているのかどうかは、改めて考えたいところです。

コメンテータープロフィール

(いちかわ・まもる)医療の「翻訳家」/READYFOR(株)基金開発・公共政策責任者/(社)メディカルジャーナリズム勉強会代表/広島大学医学部客員准教授。00年東京大学医学部卒業後、NHK入局。医療・福祉・健康分野をメインに世界各地で取材を行う。16年スタンフォード大学客員研究員。19年Yahoo!ニュース個人オーサーアワード特別賞。21年よりREADYFOR(株)で新型コロナ対策・社会貢献活動の支援などに関わる。主な作品としてNHKスペシャル「睡眠負債が危ない」「医療ビッグデータ」(テレビ番組)、「教養としての健康情報」(書籍)など。

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