解説気圧の変化により耳の痛みをきたすことは通常の飛行機の搭乗時にも起こることがあります。これは中耳の中と外の圧力の差が生じることによるものです。いわゆる「耳抜き」を行うことで通常の場合は対応できることが多いですが、今回のような急激な変化だとそういう対応はより難しくなると考えられます。また、気圧の変化により副鼻腔の内外で圧力差ができて顔面痛を生じる方もいます。飛行機など気圧の変化による耳の痛みが続く場合や、耳や顔面の痛みが毎回出て困る場合などは耳鼻咽喉科でご相談ください。（なお、今回の件での耳の痛みの原因について、気圧の関与は可能性として十分ありうるものの、このニュースのみから断定することはできません。）
コメンテータープロフィール
2005年大阪大学医学部医学科卒業。日本耳鼻咽喉科学会認定専門医・指導医。日本アレルギー学会認定専門医・指導医。医学博士。市中病院勤務、大阪大学医学系研究科 耳鼻咽喉科・頭頸部外科学助教を経て現在JCHO大阪病院院長補佐・耳鼻咽喉科部長。雑誌取材・メディア出演多数。臨床・研究の専門領域は鼻副鼻腔疾患・アレルギー疾患・経鼻内視鏡手術など。一般耳鼻咽喉科についても幅広く診療している。耳鼻咽喉科領域や診療に関わる医療情報全般の情報について広くTwitter（フォロワー4万人）などで発信している。 ※記事は個人としての発信であり、組織の意見を代表するものではありません。
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