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石田雅彦

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科学ジャーナリスト

報告

補足若返りを繰り返すことで、一種の不死を獲得したクラゲの仲間もいます。クラゲのような多くの刺胞動物は、受精から細胞分裂というプロセスをコントロールさせ、個体発生を逆転させることができ、この逆変換によって若返りができるというわけです。クラゲの仲間が持つこの機能は、過酷な環境の時期に耐え、種を存続できるためのもので、かなり極端な例といえます。 また、ヒドラより長生きできる生物として植物の寿命はもっと長く、1964年に切り倒された米国ネバダ州の松の一種(Pinus longaeva)は4500年以上の寿命だったと考えられています。この種の長寿の樹木は、細胞分裂のたびに短くなるテロメア(染色体の末端)を長くできる機能を持っているようです。

コメンテータープロフィール

いしだまさひこ:北海道出身。法政大学経済学部卒業、横浜市立大学大学院医学研究科修士課程修了、医科学修士。近代映画社から独立後、醍醐味エンタープライズ(出版企画制作)設立。紙媒体の商業誌編集長などを経験。日本医学ジャーナリスト協会会員。水中遺物探索学会主宰。サイエンス系の単著に『恐竜大接近』(監修:小畠郁生)『遺伝子・ゲノム最前線』(監修:和田昭允)『ロボット・テクノロジーよ、日本を救え』など、人文系単著に『季節の実用語』『沈船「お宝」伝説』『おんな城主 井伊直虎』など、出版プロデュースに『料理の鉄人』『お化け屋敷で科学する!』『新型タバコの本当のリスク』(著者:田淵貴大)などがある。

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