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畑中三応子

畑中三応子

認証済み

食文化研究家/料理編集者

報告

補足銀座4丁目の木村屋總本店にはいつも外国人観光客であふれ、150年の歴史、受け継がれる種、職人の手作りというストーリーとともに、あんぱんが銀座におけるインバウンド観光の目玉になっていることを感じます。定番だけでなく変わりあん、季節のおすすめも並びます。 木村家は武家の出身。明治維新でパン屋というベンチャービジネスに挑みました。当時はイギリス式のホップス種を使うところ、酒種で発酵させた甘めの生地で小豆あんを包み、饅頭のように蒸すのではなく、窯でこんがり焼き上げたところが画期的でした。また「ジャムパン」の発明と、1980年代の激辛ブームの火付け役のひとつ「辛口カレーパン」を世に送り出したのも木村屋です。 つねに時代に合ったイノベーティブなパンを生みだしてきた木村屋が現在、健康に注目しているのは非常に興味深い。従来の糖質オフを超えた、新たな特徴を持つパンが誕生するかもしれません。

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同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 石川智久

    日本総合研究所 調査部長/チーフエコノミスト

    補足木村屋は創業150年とのことですが、日本は長寿企業が多い国です。ある調査では世界の創業100年以上の…続きを読む

  • 清水美穂子

    ブレッドジャーナリスト

    補足茶の子と呼ばれて軽食として好まれていた酒饅頭や栗餅、大福餅などにヒントを得て、明治時代の始まりととも…続きを読む

コメンテータープロフィール

『シェフ・シリーズ』と『暮しの設計』(ともに中央公論社)の編集長をつとめるなど、プロ向きから超初心者向きまで約300冊の料理書を手がけ、流行食を中心に近現代の食文化を研究・執筆。第3回「食生活ジャーナリスト大賞」ジャーナリズム部門大賞受賞。著書に『熱狂と欲望のヘルシーフード−「体にいいもの」にハマる日本人』(ウェッジ)、『ファッションフード、あります。−はやりの食べ物クロニクル』(ちくま文庫)、『〈メイド・イン・ジャパン〉の食文化史』『カリスマフード−肉・乳・米と日本人』(ともに春秋社)などがある。編集プロダクション「オフィスSNOW」代表。

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